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受付業務

弁護士会の法律相談の受付という仕事があります。
弁護士の紹介を希望する人から簡単に事情を聞いて、弁護士を紹介するのに適した事案かどうかを振り分ける仕事です。

紹介に適した事案は、聞いていてすぐにわかるので簡単にすみます。
困るのは、紹介に適さないと思われる事案です。

過去に誰それからこんなことを言われたのに、相手は言っていないと言う、どちらが正しいかはっきりさせたい、というような場合、それは法律問題ではないので紹介できない、と言うしかないのですが、これを納得してもらうのはなかなか大変です。
本人にとってはとても重要なことのようですので、しぶしぶではなく、できるだけ納得して帰ってもらいたいと思い、説得を試みます。

また、相談の内容を聞いても質問と関係のないことばかり長々と話をして、答えてもらえないこともあります。
質問にはっきり答えない人の場合も、問題が紹介に適なさいことが多いです。
紹介を依頼している人も何となくそれがわかっているから、質問とは違う話をして自分の置かれた状況の苦しさをわかってもらおうとしている気配があります。

順番を待っている人がいるので、一人にそんなに長い時間は割けないのですが、とにかく誰かが聞いているだけで納得してもらえるかもしれないと思われる事案には、ある程度は時間を割いて話しを聞くことにしています。

自分の話に自分で興奮して怒鳴る人もいます。
こういうケースも紹介に適さない問題であることが多いです。
怒鳴りようがあまりひどいと弁護士会の職員がなだめに来てくれますが、怒鳴っているうちに、もういい、と帰ってもらえることもありますから、無理になだめる必要もないかもしれません。

弁護士も裁判所も法律も万能ではなく、人生の問題のうちほんの一部の解決のお手伝いができるだけです。
怒鳴ったり、泣いたり、こちらの質問とは関係のない話を延々と話したりする人たちを見ていると、その人たちは、おそらく重いものを抱えて生きているのだろうな、と思えてきます。

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