« 弁護士保険 | Main | 刑法理論 »

扶助協会

弁護士費用を支払えない人には、法律扶助協会が費用を立て替え払いしてくれる。
立て替え払いを受けた人は、毎月1万円程度を扶助協会に償還することになる。

少年事件は、原則として償還不要とされていた。

19歳の息子が警察に逮捕されたが、無実だ、助けてほしい、というお母さんが来られた。
家は貧しく、息子は働いているが、給料は安く、弁護士費用は払えない、と言い、付き添っていた息子の雇い主も彼は見習いであり、一人前の給料など支払っていない、と言うので、扶助協会に申し込みをしてもらった。

お母さんは、息子の無罪を心から信じ、息子のために労をいとうことはなかった。

審判があり、家庭裁判所は、非行事実なし(無罪)、と認定した。
10日間ほど、勾留されていたため、その間の損害について国家から補償がなされることになる。
そこで、彼の休業損害を裁判所に提出することになった。
すると、彼は、扶助協会に申告したのとはかけ離れた高額な給与を受け取っていることの証明書を雇い主からもらってきた。

どうしたものか。
彼が高額の給料をもらっていたとすると、扶助協会に対する詐欺がなされたことになる。
彼が高額の給料をもらっていなかったとすると、国に対する詐欺をすることになる。
本人は、扶助協会は母親が申し込んだのであり、自分は知らないと言う。

彼に、補償は請求するが、そのかわりに扶助協会が立て替えた費用は扶助協会に償還してほしい、と提案をした。
すると、彼は、扶助協会に償還するのは嫌だ、と言った。

しばらくして、電話があり、補償を請求すると言ったらお母さんに叱られた、だから請求しない、と彼は言った。

|

« 弁護士保険 | Main | 刑法理論 »

「法律」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18402/734500

Listed below are links to weblogs that reference 扶助協会:

« 弁護士保険 | Main | 刑法理論 »