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不正競争

会派の研究会に不正競争防止法部会がある。
比較的若手でこの分野に強い弁護士が中心になって運営されている。

先日の研究会で、宗教法人の名称が問題となった事件が取り上げられた。
ある宗教法人の末寺が独立し、元の寺名から末寺を示す1文字を除いただけの名称を使用していたという事案である。

問題は、宗教名と宗教法人名が一致していたことだった。

ことをハンバーガーショップに置き換えて考えてみる。
フランチャイズを受けた店が独自のハンバーガーを開発し、フランチャイズ契約を終了させて独自のハンバーガーを販売するとき、フランチャイザー名を使い続けていれば、不正競争になることは明らかと思われる。

しかし、仮にフランチャイザー名が、「ハンバーガー」というものであればどうか。
商品名も「ハンバーガー」だから、「ハンバーガー○○店」という名称を使用するのは仕方がないことになるのではないのか。

また、キリスト教や仏教、おそらくはイスラム教もその発生からしばらくすると、教義の解釈や自らの正統性をめぐって宗教内で四分五裂し、しかし、格派いずれも自らの宗教を、たとえばキリスト教、仏教、イスラム教と名乗ってきたのではないのか。
そのときに、分裂した派に、キリスト教、仏教、イスラム教を使うなというのも妙な話ではないのか。
もっとも当時は、不正競争防止法などという法律はなかっただろうが。

そもそも宗教法人の名称に不正競争防止法の適用が妥当するのか。
宗教法人は、信者の寄付で成り立っている。その寄付行為は市場経済の公正な競争秩序の範囲に含まれるのか。

研究会の意見は二分された。

・・・・もし、裁判所が、これは宗教の問題だから、裁判所の関知するところではない、と言えばどうなるのだろうか。
どうしても名称の使用をやめさせたければ、実力行使をするしかなくなる。
古くから宗教の各派は自己の解釈の正しさを主張し、信者の獲得に努めてきたと言えばそうなのだが、その過程で「異端」に対する激しい憎しみと攻撃がなされてきた歴史があったように思う。

結局のところ、裁判所による解決がなされて事件は落ち着きどころを得たのかもしれない、と研究会からの帰り道で少し法律家らしからぬことを考えてしまった。

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Comments

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