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上水道管

昨日の法律相談で、隣地の購入者から上水道管の撤去を要請されている、というものがあった。
過去の裁判例を検索すると、同様の事案で、信義則上撤去に応じる義務なし、というものがあった。

それでは、法律相談の回答として、どう答えたらよいだろう。
信義則判断であるから、両者の事情によっては結論が変わるだろう。

受任した事件であれば、とりあえず撤去に応じることはできない、と相手方に告げ、その後相手から反論があれば、その内容を見て、どうしても撤去しなければならないという事情があれば、別の場所に移設することができるか、その費用はどちらか持つのか等を交渉することになるだろう。

しかし、法律相談は一回きりのものであり、相手の対応を見て、ということはできない。
その時点での回答に相談者が固執すると柔軟な解決ができなくなる危険がある。
そうすると、現時点では撤去の必要はないと思われるが、今後の事情によれば撤去が必要になるかもしれない、という答えが正しいのではないか。
しかし、相談者からすれば、このような回答ではどうしたらよいかわからない、ということにならないか。

訴訟は生き物だと法律実務家はよく口にする。
訴訟が始まった時点では、事情のすべてが明らかになっていない、ということと、時間が経過すると様々な事情が変化する、という両方の要素のためだと思う。

そういうことを考えると、法律相談に「回答する」などということがおこがましいのかもしれない。
相談者にも、法律相談は、解決の方向性を示唆する程度のものと考えてもらった方がよいのかもしれない。

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