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ロースクール

ロースクールの1回生(未修者)、2回生(既修者)合計7名(全て女性)との懇談会があった。
助教授からだいたいのテーマは与えられていたが、何をどの程度話せばよいのか、彼女たちからの質問にどの程度答えればよいのかとまどった、というのが正直な感想である。

修習生ではない、大学生でもない。
旧制度での「受験生」とも雰囲気が違う。
学習のレベルも他学部から入学して半年の人から大学院で論文を書いていたという人まである。

その彼女たちが、受験時代嫌になったらどうしたのか、から、就職活動はどうするのか、独立の際に注意したことは、まで質問をしてくる。

新制度での最初の試験と合格発表がなされれば、ロースクールの位置づけがもう少しはっきりしてくるのではないかという気がする。

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和解

戦後補償事件の一つである中国人強制連行、強制労働事件の和解が大阪高裁で成立した。
http://newsflash.nifty.com/news/tk/tk__yomiuri_20040929i411.htm

ロイヤリングでこの問題を取りあげたときの感想文に、これは司法が解決すべきものではなく、政治の問題ではないのか、というものがあった。
その疑問に対する答えの一つが上記の和解だと思う。

司法は、時に和解という手法によって、あるべき姿を作り出す機能を内包している。
この国の正義の一つの姿である。

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大臣

新内閣誕生。
今度の法務大臣はどなただろうかと思っていたら、看護士さん・・・・(絶句)。

この国で司法がどういう扱いを受けているのかを如実に物語る人事だろうか。
それとも、どうしても森派から法務大臣を出しておかなければならないという何か必要性があってのことだろうか。

法務省のことをちょっと誇らしげに「本省」呼ぶ検事さんたちを思い出す。
勝手な感傷だろうけれど、・・・お気の毒だなあ。

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株式譲渡制限

先の株主総会で定款変更まではできたが、その次の官報掲載をどうしたらよいか、と総務担当者。

かんぽうの画面を示しながら説明し、ひな形をプリントアウト。
http://www.kanpo.net/pdf/teikan.pdf
便利。

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雨あがり

昨夜の雨があがってしまった。

20代前半の被告人と接見し、情状証人の心当たりはあるかと聞いてみた。
家族にはずいぶん迷惑をかけ、ここ数年は音信不通にしている、こんなときだけ迷惑はかけたくない、と言う。
実刑はほぼ確実であり、しかも刑期は数年に及ぶだろう。
将来また世話にならなくてはならないだろうから、せめて今の内に謝っておいたらどうか、と言ってみた。

本人の承諾があったので、家族に宛てて、簡単に状況を説明し、できれば連絡がほしいと手紙を書いた。
しばらくして父親から電話があった。
もう何度も裏切られてきた、金銭的にもずいぶん負担した、特殊警棒でいきなり殴りかかられ額を割られたこともあった、それでも親だったらめんどうはみないといけないのでしょうか、と尋ねられた。
このところ、警察から連絡がないので無事に過ごしていると思っていたのに、とのことであった。

本人もこれ以上家族に迷惑をかけられないことは知っている、無理はお願いしない、と答えた。
それでも父親は逡巡している。
会いたい、だけど自営業で警察の接見時間に会いに行くことができない、と言う。
雨が降れば仕事が休みになるので会うことができるのに、と寂しそうに言った。

昨夜久しぶりに雨が降った。
降り続けばと思ったが、今朝さわやかな秋空となっていた。

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治安感覚

休日に買い物に出かけ、クレジットカードで支払い。
その際、店員さんから、暗証番号を覚えていますかと聞かれ、とっさに思い出せず、確か・・・・と暗証番号を告げようとすると、言わなくていい、と鋭く制止され、そこで初めて自分が何をしてしまったかを理解しました。

仕方がないので念のため暗証番号変更手続をすることにしました。

暗証番号聞き出しの単純な詐欺に簡単にかかる人がどうしてこんなに多いのだろう、とニュースを見るたびに思っていましたが、なるほどこういう治安感覚で暮らしているのか、と身をもって納得。

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戦争犯罪

横浜弁護士会が作成した『法廷の星条旗 BC級戦犯の横浜裁判の記録』 (日本評論社)を購入。
いくつかのページを拾い読みしたところ、ぞっとするほど杜撰な裁判がなされた様子。

この連休にきちんと読んで、戦争とは何か、裁判はどうあるべきか、を考えてみたい。

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猶予期間

執行猶予中の被告人が控訴した。
この事件の執行猶予期間は高裁が指定した控訴趣意書提出期限のちょっと後に満了する。

執行猶予期間内に他の罪で実刑判決が出れば、それぞれの判決で定められた懲役期間の合計期間の懲役となるが、後の判決の確定までに執行猶予期間が満了すれば、後の判決で定められた期間だけになる。
被告人にとっては1年以上も刑期が違ってくるから、期間満了前に確定するか否かは切実な問題となる。

控訴趣意書を期限内に提出しなければ、その時点で控訴棄却となって確定するおそれがある。

控訴趣意書には控訴の理由を書かなければならない。
そして控訴理由は法律で定められている。
執行猶予期間満了までの間、判決を確定させないため、というような理由では適法な控訴理由とならない。

本人に控訴した理由を聞いてみる。
執行猶予期間満了のため、とは言わないが、およそ理由にならないようなことをぶつぶつ言うだけである。

本人が理由を思いつかないとしても、法律上原審判決に不備があるかもしれないと思い、判決に違法がないか丁寧に読むが、すきのない判決文が作成されている。

何か理由が見つからないかと記録を丹念に読んでいて、交通事故が土曜の午後に起きており、被害者の傷害が軽微であり、医者の診断書が月曜日に作成されていることを見つけた。
救護義務違反は不作為犯であるから、その前提となる作為義務がなければならない、普通の病院が診療していない時間に軽傷の人を病院に連れて行く義務はない、よって本件では不作為犯である救護義務違反は成立しない、というようなことを控訴趣意書に書いた。

控訴趣意書は適法に受理され、猶予期間が満了した後、控訴審の公判が開かれた。
すると、裁判長は被告人に対し、控訴の理由は何か、としつこく尋ねられる。
被告人が黙っていたら、ついに猶予期間を満了させるためですか、と言われる。

そのために控訴趣意書を提出しているのだから、そういう質問はちょっと反則技、と思った。
仮に被告人がそうだと答えても猶予期間が満了したことも控訴が適法になされたことも変わりがないのだけどなあ。

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交通事故

郊外の交差点での交通事故。
警察の実況見分調書の図面を眺めながら事故の状況と原因を頭の中で構成してゆく。

事故の数秒前のそれぞれの位置、それぞれが見た風景、そして不幸な出会い。
過失を非難しはするものの、さして珍しい状況でもなく、交通の少ない慣れた道でつい安全確認を怠ったということだろう。
しかし、自動車運転者のついうっかりの結果、被害者はこれから先ずっと体の痛みと共に暮らす不愉快な生活を強いられることになり、それを思うととてもお気の毒である。

この事件を引き受けてから、道路を歩くとき、以前より車に注意するようになった。

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解説書

新破産法解説書の編集会議も最終段階にさしかかっている。

新しい制度の一つについて注意を喚起するコラムのようなものを載せたいとの弁護士側提案に対して裁判官の一人が反対。
それだけ強調すると他の新制度や注意点に注意が向かなくなるおそれがある、本来解説書は全部読んだ上で仕事をするべきである、拾い読みをされては困る、とのこと。

弁護士側は、コラムだけ見て本文を読まない勇気のある人はいないだろうとつぶやくのだけれど、裁判所側は今までの経験から解説書を読むよう指示しても読まない弁護士が少なからずいると主張。

確かに今回の解説書は今までの同種のものに比較してかなり分厚い。
旧法に親しんだ弁護士には新しくできた制度をポイントごとにまとめておいたものが便利である。
しかし、初めて破産事件を経験する弁護士は一度は全部を読む必要がある。

弁護士が配布された解説書を読んでいるかどうかPTは把握できないし、仮に把握できたとしても、読んで聞かせるわけにもいかない。

新法の施行まで時間は切迫している。
解説書の価格設定の問題もあり、どこまでも分厚くできるというものでもない。
どこかで妥協点を見いだすしかない。

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女性弁護士

弁護士会の法律相談に、女性弁護士を指名して申し込む人がときどきいる。
甚だしい場合は、「結婚歴の長い女性弁護士」にしてほしいと言う人までいる。
たいていは妻による離婚の相談である。

何を期待しているのか知らないが、女性だから理解できる話というのはそうそうない。
むしろこの業界の女性たちは、適当なお金をもらって別れたらいいじゃない、夫にお金がないならお金をもらわなくてもさっさと別れて次の人生を始めればいいじゃない、という人生観の人が多いように思う。
愚痴を延々と聞いてくれて同情してくれる、と期待してるのなら、期待はずれになることが多いと思う。

同情を期待するなら、むしろ男性弁護士の方が同情してくれそうな気もするのだが・・・・・・。

個人的なことを言えば、私は、夫の不倫相手だけを訴えてくれ、という相談を受任したことはない。
基本的に不倫は夫婦間の問題であり、夫婦、家族の問題をさしおいてとりあえず相手の女性を苦しめてほしい、という願いはどこか本質をはずれており、問題の根本的な解決にならないという気がするのだけれど。

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村林節

午後4時30分まで予定していた堺法律相談センターの相談が4時前に終了したので堺支部刑事係で書記官に証明印をもらって地検堺支部で記録の閲覧。

堺支部は古いどっしりした建物で建て増しのため迷路のようになってはいるが落ち着いた感じが好ましい。
地検堺支部はその隣の3階建てのこじんまりした合同庁舎内に入っている。
この建物は、少し古びてはいるが、川沿いにそそりたつ無機質な感じの本庁よりずっと感じがよい。

記録の閲覧場所は罰金納付係の隣で、本庁の立派な閲覧室より静かに記録が読める、と思ったのもつかの間、おばさんが罰金納付係のカウンターに現れ、家計が苦しくて夫の罰金の支払いが困難なことをまくしたて始めた。
困惑した事務官が労役をすれば10日で完済できると遠慮がちに説明してもおばさんは聞く耳を持たない。
結局閲覧が終わってもまだおばさんはまだねばっていた。
はた迷惑はともかく、その家族愛には敬意。

そのまま泉北まで接見に行こうかとちょっと考えたが、村林先生の講演を聞くため西天満に戻る。
テーマは職務発明。
その現状と改正法の解説。

技術的な話になりがちな特許法の解説も達人の手にかかれば陽気で夢のある話に聞こえる。
そうだ、弁護士は権力に立ち向かわなければならない。
そうだ、弁護士は弱者の味方でなくてはならない。
・・・・・・・・先生は国の機関が主催する講演の講師を数々なさり、多数の企業を顧問先にかかえ・・・・・・・?

ともあれ、ちょっぴり苦みのきいたユーモアあふれる村林節絶好調。
楽しい上に内容の濃い講演でした。

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表現

昨日バラエティ番組で中国人ジャーナリストが、アメリカの自由は国旗を燃やすことも容認する自由だというフレーズに感動した、と述べた。
これに対して日本人の出演者らは一斉にアメリカで国旗を燃やしたら犯罪になると騒いだ。

中国人ジャーナリストが述べたのは合衆国連邦最高裁判所の判決文の一部の要約である。
アメリカ憲法の授業の予習のために原文と格闘していてそれに出会ったときは、その格調の高さとアメリカの自由を信じ、かつそれを守ろうとする連邦最高裁判所の心意気に目の覚める思いがした。

それからほどなく沖縄で国旗が燃やされる事件があり、彼我の裁判所の憲法、特に政治表現に対する意識の違いを知り、寂しい思いを感じた。

日本の裁判所で表現の自由が問題にされるのはほとんどポルノである。日本の識者たちはポルノを保護することが文化国家であるかのごとく騒ぎ立てる。

なんだか日本の憲法が可哀想に思えてくる。
それと同時に、あの日のアメリカはどこへ行ってしまったのだろうか、とも思う。

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支部破産係

手帳では、今日は一日仕事の予定なし。
こういう日に、訴状の案を書いたり、NBLの記事などをチェックしておきたい。
ただし、今までの経験からして、手帳に予定がないからといって本当に誰も何も言ってこなかった日というのはない。

今日も、依頼者の一人がふらっと現れて少し話をしてゆく。

夕方支部の破産係の書記官から追加の資料を要求するファックスが届く。
よほど几帳面な性格らしい。パート勤務先を退職する際に退職金があったのかに始まり、親戚からの援助金の1万円、2万円の送金理由や、提携先金融機関ATMでの引き出しに至るまで説明を求める。
こんなことについて説明といってもねえ・・・・・・。
普通は聞いて来ないだろうなあ。

それでも気を取り直して即座に回答をファックスすると、しばらくしてなお電話で追加の書面を求めてくる。
所得の証明書は既に提出していると言っても、さらに課税の際の控除額が知りたいという。
高齢の女性で収入も財産もないことに疑いはないだろうに。

何を考えているのだろう、というよりは、何も考えてないのだろう、思うと、ついいらいらする。

こういうときに穏やかな気持ちで相手の要求に温かく応えることができれば、人格者と言われるのだろうなあ。


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雨の一日

10時30分、尼崎支部に出かけようとしていると大阪の裁判所から電話があり、2日前に提出すべき書面がまだ提出されていないと言われる。
他の弁護士と共同で受任している仕事であり、そちらの事務所から提出済みと思っていたのであわてて確認する。

11時、尼崎の駅で降りたが、周囲の様子に見覚えがない。しばらく考えて尼崎支部へは尼崎ではなく立花で降りることを思い出し、次の電車に乗り直す。雨が激しくなる。

12時すぎ、尼崎から戻ると、今朝提出を催促された書面について、これで提出してよいかとメールが届いている。
何か気に入らないが、他人の作成した書面の訂正はむつかしい。本降りの雨の中昼食に出かける。

途中、銀行に寄り、和解金が入金されているのを確認する。

夕方、家裁との懇談会に出席し、いつものように議事録を作成していると、今回は別の弁護士に依頼したとY先生から告げられる。雨があがって涼しくなっている。

事務所に戻って昼に届いた書面の訂正をしようとするが、気が乗らない。しかし、これを仕上げないと帰れない。
クラッカーをかじっているうちに、ようやくアイデアがわき、窓をあけて仕事に取りかかる。

どこかちぐはぐで気分の乗らない一日。

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事務所開き

西天満界隈でまた一人若い弁護士が独立して事務所を構えた。
独立したとき、「事務所開き」と称して、事務所内に飲食物を準備し、新しい事務所を披露する習慣がある。
要するにちょっとしたパーティであり、独立したのを起点に、親しい弁護士が集まるので、普段は会えない友人たちと会う機会にもなる。

今日「事務所開き」をしたのは、新破産法PTのメンバーであり、しかも私の親しい友人の事務所の隣での開業である。
というわけで、弁護士会館での委員会の前に寄り道してその事務所に寄ってゆくことにした。

受付の事務員さんにお祝いを渡そうとしていると、中で集っている人達が私の噂をしているのが聞こえる・・・・・・・。
受付にいるのを発見するとあれっという感じで笑い声が起きる。
独立した当人も出てきて満面の笑顔で来客を迎える。

普段と少し雰囲気の違う、弁護士たちの和やかな風景である。

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