« 交通部(大阪) | Main | 友新会講演委員会 »

知財研-権利侵害警告

知財研。牛田利治先生ご報告。テーマは権利侵害警告に関する裁判例の検討。
メーカーが知的財産権を侵害したとの内容を販売者に対して通知したが、後に権利が侵害されていなかったことが明らかとなった場合、営業誹謗としてメーカーに対して損害賠償責任を負わないのはどのような場合か、という問題である。
これについて、故意・過失がなかったとして損害賠償を認めなかった裁判例と、正当行為として損害賠償を認めなかった裁判例とを紹介され、どのように考えるべきか、という議論をされた。
故意・過失は主観的要件か、違法要件かという刑法総論の議論を思い出したが、故意・過失を違法性の要素として前倒しにして判断する、というのとはちょっと違うようである。
ひとしきり議論がなされた後、司会の先生がご出席の裁判官に意見を求めた。故意・過失での判断は通知をした者の主観しか考慮できないが、違法性(正当行為)の判断では客観的な事情を考慮できるので、通知を受けた販売者の属性を考慮するときには違法性での判断になるのではないか、とのご意見だった。

弁護士の議論は、通知を発する側からの発想であったが、裁判所の意見は、違法適法の判断を迫られる側の見方だと納得した。
同じものを見ていても立場が違うと違ったものが見えているらしい。

|

« 交通部(大阪) | Main | 友新会講演委員会 »

「法律」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18402/5088627

Listed below are links to weblogs that reference 知財研-権利侵害警告:

« 交通部(大阪) | Main | 友新会講演委員会 »