« 交渉術その1 | Main | 裁判員模擬裁判(大阪) »

戦争と法

読売新聞朝刊の政治イラスト。「ちーちーぱっぱ」という愛らしいタイトルと裏腹に絵柄は不気味で怖い。「小泉シスターズ」は日本版「喜び組」か。

先日ドラマ「義経」で義経が船の漕ぎ手を攻撃したことが問題にされていたのを見て、「恵庭事件」(札幌地裁昭和42年3月29日判決、判時476号25頁)を思い出した。
自衛隊の射撃訓練で乳牛に被害のでた酪農家が、自衛隊が事前連絡をするとの約束を破って射撃訓練を開始したことに抗議して連絡用の電話線を数カ所切断し、自衛隊法121条違反に問われて起訴された事件。
判決は、「電話線」は、「武器、弾薬、航空機その他防衛の用に供する物」にあたらないとして無罪。
これに対し、電話線が「その他防衛の用に供する物」に該当しないとの解釈は近代戦を理解しないものであるとの批判がなされた。

義経が批判されたのは、おそらく、戦闘員しか攻撃してはならない、船の漕ぎ手は戦闘員ではない、だから漕ぎ手を攻撃させたのは戦時法に違反する、との理屈だろう。
そうすると、義経は、漕ぎ手が戦闘員でないというのは戦争を理解しないものであると反論をすることになると思われる。

しかし、それまでの戦争で、漕ぎ手は攻撃しないことになっているのであれば、やはり、突然解釈を変更して漕ぎ手を攻撃をしたことは戦犯と言われても仕方がないだろう。
これは軍の名誉にかかわることであり、法に従って処分されるのは当然である。
これに対しては、勝ったのだからいいだろうという反論が予想される。奇策、奇襲はなぜか日本人が好むところであり、義経好きも多い。

連合軍は敗戦国の戦犯を裁いたが、日本人は自分たちの手で戦争犯罪者を裁いていない。
他人まかせではなく、私たち自身が法に照らして判断しなければならないことだと思う。国家の名誉にかかわることなのだから。

|

« 交渉術その1 | Main | 裁判員模擬裁判(大阪) »

「法律」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18402/6061353

Listed below are links to weblogs that reference 戦争と法:

« 交渉術その1 | Main | 裁判員模擬裁判(大阪) »