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大審院判例変更

強制執行を受けた債務者が、その請求債権につき強制執行を行う権利の放棄または不執行の合意があったことを主張して裁判所に強制執行の排除を求める場合には、執行抗告または執行異議の方法によることはできず、請求異議の訴えによるべき、との最高裁決定。
平成18年9月11日第二小法廷決定。

不執行の合意があれば、その債権を請求債権とする強制執行は実体法上不当なものとなるが、合意は、債権者に強制執行の申し立てをしないという不作為義務を負わせるにとどまり、執行機関を直接拘束しない。
だから、強制執行が民事執行法上直ちに違法となるわけではない。
実体上の理由に基づいて強制執行を阻止する手続きとしては、請求異議の訴えの制度があるので、執行抗告の手続きではなく、請求異議の手続によるべき、とされている。

ふうんと思いながら読んでいたが、これと見解を異にする大審院の判例は変更すべきである、との一文を読んでびっくりした。大審院は大正15年、昭和2年、昭和10年と3度判決をしているというのに。
大審院判例を信じて最高裁まで争った抗告人はお気の毒だ。
判例変更が小法廷でできるというのも知らなかった。
裁判所法10条には、小法廷で裁判をすることができない場合が1号から3号まで掲げられている。
3号には、憲法その他の法令の解釈適用について、意見が前に最高裁判所のした裁判に反するとき、となっている。
今回の決定は、民事訴訟法の解釈について、大審院の裁判に反していると思うのだけれど、最高裁判所というのは文字どおり最高裁判所だけを指し、戦前の大審院は含まれないということなのだろうか。

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Comments

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Posted by: clash of clans hack android | 2015.10.13 at 11:57 PM

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