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まいまい

『まいまい』
無地の封筒に本が一冊と寄付依頼のペーパー。
何だろうと取りだしたら、以前に同期の友人が今年のまいちゃんの誕生日までに作ってご両親にお贈りすると言っていた追悼文集だった。
『まいまい』?はしがきを読んで納得。「My 舞」。
追悼文を寄せた人は100名をはるかに超えており、著者名であいうえお順に編集されている。
目次に連なる名を見ると同期の名が多く並んでいて、彼らと出会った研修所や寮の風景が浮かんでくる。

著者のほとんどは法曹。
本当に飾りっ気のない業界だと思う。それぞれが見たまいちゃんのいる風景の一こまが可能な限り正確に切り取られ、描写されている。
世間では追悼文ってもっとおすまししたものじゃなかったっけ?
どの文章も飾らない分、等身大のまいちゃんがいつもの日常をいつものように通り過ぎている。
豪快にお買い物をするまいちゃん、ブランド品を着こなすまいちゃん、憎まれ口をたたくまいちゃん、休日の西成署の廊下を歩いていたまいちゃん、ぽんぽん言っているようでさりげなく周囲に気を配っていたまいちゃん、地味な裏方の仕事を黙々とこなすまいちゃん、友人を自宅に誘って手料理をごちそうするまいちゃん、仕事をするまいちゃん、遊んでいるまいちゃん・・・。
100以上の日常シーンはほとんどが楽しい思い出話だ。
大輪の花、スターマイン、エルメスオレンジの似合う人。強い光をたたえた大きな瞳の美しい人。頭がよく、決断が早く、常にさりげない気配りを忘れなかった人。
どれも当たっていて、でもそれ以上の何かだった人。
どうしてこんなに急ぎ足で駆け抜けて、どうして突然に逝ってしまったのだろう。

追悼文集の作成には大変な労力がかかったと思う。
これだけの数の追悼文が集まるというのも大変なことだと思う。
うらやましい、と冗談めかしてこの文章をしめくくるつもりだったのだが、楽しい思い出話のはずの『まいまい』を読んでいると涙がこみあげてきて

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