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激動の世界と日本(五百旗頭先生講演会)

晴れ。やや気温は低いが春らしいよいお天気。

五百旗頭先生講演会。タイトルは「激動の世界と日本」。
小泉さんの推薦で防衛大学校校長になられたという記事を見たことがある。どんな人がちょっと興味があって講演を聞きに行く。
政治学とは全人格的な学問なのか。高い識見、深い教養、円満な人格そして強い信念。これは素晴らしい。小泉さんの外交を批判していたのに、是非にと校長に呼ばれたとのこと。小泉さんの大きな功績だ。

岩倉使節団、征韓論から始まり、日露戦争の位置づけ、日中戦争へと至る過程、吉田茂の評価、戦後の米国の世界秩序への貢献、日本の平和的発展主義、日中関係、そしてアメリカがイラク戦争へと至る道等々興味深い内容が穏やかな語り口で語られる。
理想と信念に支えられた粘り強い政治と外交のみが豊かで平和な社会をもたらすのだということが疑いもない真実のように思えてくる。

エチケット、マナー、筋目のよさ、という言葉が随所に出てくる。
中国のアフリカ進出の仕方はマナーが悪い、米国の戦争は戦場のエチケット違反、筋目のよい国家が世界の世話役となることが望ましい等々、ちょっと普通の言葉の使い方とは違うようだけれど、仰ることはよくわかる。

イラク戦争には大義がない、日本のイラク派兵はすべきではなかった、と言いながら、米国のプラグマティズムは復元力がある、派兵はシベリア出兵の二の舞になるかと思ったがみごとに撤収したという評価。
ただ、これに関してだけは、陸自の撤収を大々的に宣伝しておきながら、より危険なバグダッドに空自を残しているのではないか、撤収は見せかけではないのかということが気にかかる。

そして日米中協議によるアジア太平洋秩序を築く必要性。
中国には日米同盟が中国を封じるのではないかという悪夢が、日本にはクリントン政権時代米中が組んで日本バッシングをしたという悪夢が、そして米には日中が組んで米を排除するのではないかという悪夢がそれぞれに
あるという。
日米中三者が協議によってアジア太平洋秩序を築くことでそれぞれの悪夢から解放される。
そして、これを縦糸に、日韓とASEANがゆるやかな経済と文化の交流を横軸に、温暖化問題に立ち向かうべきだと仰る。

そんな社会が実現すればどんなに素晴らしいだろう。
講演の間中、先生と一緒によい夢を見させていただいたような気分になる。極上の時間。

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