« ひどい話 | Main | ビジネス法務9月号 »

金融商品取引法

晴れ。東儀秀樹さんのコンサートに行き、東儀さんと上海の音楽家たちとの共演を楽しんだ。
日中双方の伝統楽器の共演を聞きながら、長い交流の歴史の過程で日本人は折々に中国の楽器の音を楽しんできたのだろうと想像する。そういう幸福な想像をしていると、ときにぎくしゃくすることはあっても、両国の関係は永続的なものだと思うし、東儀さんもコンサートの合間にユニットのありかたについて述べていたように、何か問題が起きればすぐに連絡し、協力してできるだけ速やかに問題を解決する、という姿勢さえあれば、時々の問題は乗り越えられるという気がしてくる。文化交流はいいなあ。言語を介さないコミュニケーションもいいなあ。

夏期研修最終日の午前は「金商法と金販法の新しい世界」(三木俊博先生)。
金融庁の発行している冊子「新しい金融商品取引法制について」が参考文献として配布されているが、それを見ると、業者が遵守すべき行為規制の整備や顧客属性に応じた行為規制の柔軟化、といったもが挙げられている。
プロとアマを区別して扱うという。言われてみれば、取引法制を熟知しているプロに対してめんどうな説明をこんこんとするなんて時間の無駄だし、危険を知らないアマチュアに分厚い説明書を渡して後でよんでおいてねと言って読んだという文書に署名をさせてしまう、というのも危ない話だから、属性によって契約締結前の説明の程度に差をもうけるというのは当然のことだったような気がする。
今までどうしてこんな当然なことが問題にされていなかったのだろう。
業者が遵守すべき行為規制の整備というところで書かれていることを見ると、今までからこんな迷惑なことをしてはいけない、と言われてきたことが、はっきりと明文化されただけのような気もする。
たとえば、勧誘を要請していない顧客に対し、訪問、電話により勧誘をしてはならない、とか、顧客が契約を締結しない旨の意思を表示したにもかかわらず、勧誘を継続してはならない、とされている。
当たり前のことのように思われるが、実際には先物取引の勧誘員は、商工会議所の名簿等をみて片っ端から電話をかけ、嫌だと言っても何度も電話をし、来るなと言っても名刺を持って訪問していた。
アマチュアを強引に取引に誘い込み、短期的に利益を引き出すだけ引き出したらさよなら、というような市場が成熟するはずがない。
規制緩和だとか、違法行為があれば事後的救済ということを政府はすすめているが、こういうのを見ていると、裁判所よりも、市場を成熟させ、外国からの投資家に使いやすくするという政策を掲げた行政の方が、能率的、目的的に適正なルール作りをしているように思う。
裁判所による事後的救済なんて聞こえのよい言葉を隠れ蓑にしたむやみやたらな規制緩和は、この国を後進国並のルールのない国にするのではないかという気がする。


|

« ひどい話 | Main | ビジネス法務9月号 »

研修」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« ひどい話 | Main | ビジネス法務9月号 »