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円朝芝居噺(辻原登先生講演会)

快晴。暑い。残暑というより酷暑という方がぴったりすると思う。

長引くかと懸念していた建物明け渡し訴訟が一転して和解成立。よかった。依頼人は数十年間気になっていたことが解決したととても喜んでいて、私もしみじみと嬉しい。
昨日は保険会社から保険金の入金があり、ちょっと長引いていた相続の事件も無事に終了した。これも依頼人が喜んでくださり、私もうれしい。
何が言いたいかというと、これだけほっとしたりうれしかったりすることがあっても、なお許せないほど暑いのだ。
テレビのお天気ニュースは関東の台風のことばかり言っていて、確かに今回の台風はすごい台風で、各地で大変な被害だと思うけれど、雨も降らず風も吹かず、ただただひたすら焼けるように暑いこちらの気象も問題だと思う。

辻原さんの講演の後、図々しいかなとためらないながら、それでも図々しく、お疲れのところ申し訳ありませんが、とサインをお願いすると、気持ちよく応じてくださった。
それで、感謝の気持ちをこめて、早速『円朝芝居噺 夫婦幽霊』をアマゾンで注文する。
幽霊噺というのがちょっと気持ち悪くて敬遠していたのだが、関東大震災ですべて失われた円朝の噺の速記録が発見され、今では誰も読めなくなっている速記記号の解読、解読がすすむにつれ新たに生じる謎、そして安政の大地震前夜のご金蔵破りと殺人事件、という何重ものミステリーが文学の香り高く表現されていると聞くと、早速注文しなくちゃあ。
黙読でもいいけれど、噺ということで、声に出して読むとこれがまたとてもよいらしい。楽しみ。
なお、噺家さんから夫婦幽霊の噺をしたいとの申し出があり、了承したとのことだから、噺として現実化するらしい。辻原さんが円朝の噺として書いた架空の円朝噺を噺家さんが円朝芝居噺として再現するって、なんだか小説を原動力に壮大な虚構が作り上げられるようでおもしろい。
『花はさくら木』が田沼意次の話と聞くと、それもほしくなるが、また今度。

現在京都の小さなホテルに籠もって毎日新聞の連載小説を執筆中とのこと。なんて作家らしい。
講演では長編小説の執筆にかかる前の構想図についての説明があったが、大作家の名作(例としてあげられたのはアンナカレーニナ )の構造解析をし、新たな小説の構想を解析した構造にあてはめ、登場人物の家系図(一度も登場しない人も含め)を数代前まで遡って作成し、人物相関関係を作り、小説の最後まで構造を作り上げてから、書き始め、書き始めると最初の構想からさらにはずれた展開をし、というのが辻原さんの小説の技法とのこと。
会場から、装飾語が過剰ではないかとの質問が(「深々ときれいなお辞儀をした」は「深々」と「きれいな」が重なっている)出されたが、辻原さんは、読者は装飾を望んでいる、読者のイマジネーションを膨らませるのに、小説には言葉の余裕は必要だとのこと。

構造解析だの人物相関関係だの時系列だのと言われると、なんだか弁護士の仕事に似ているかもと思ってしまう。
後は装飾語の問題か・・・・?

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Comments

「強く否認」する、とかですかねぇ・・・。
「否認」に強いも弱いもないだろと思っていたのですが、そう書きたくなる気持ちも分からないでもなかったり。

Posted by: まつい | 2007.09.07 at 05:28 PM

強く否認・・町田康さんの『告白』の中に金持ちの馬鹿息子に迫られた奉公人の貧しい女の子が嫌と強く言えず、嫌とは言ったが弱い拒絶はやっぱり弱くて・・・、というようなことが書いてあったのを思い出しました。
それはそれとして、裁判所に提出する書面でのこういう強調語は書き手をうさんくさいなあと思ったりもするし、強く否認されたからはいそうですかということもないし・・・・読者も期待していないのに何のために書いているのかしら(^^)

Posted by: 悠 | 2007.09.12 at 04:33 PM

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