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労働法講演会(畑先生、杉島先生、田中先生)

晴れ。さすがに夜は気温が下がるようになってきたけれど、日中の日差しはまだまだ元気。

某会派企画「若手弁護士のための労働事件セミナー」
畑先生(使用者側)、杉島先生(労働者側)のお二人がパネラー、田中崇公先生がコーディネーター。
以前にも似たような企画があったので、今回は欠席しようかとも思ったけれど、とりあえず出席。
結果からいえば出席は正解。とても面白かった。

労働法は大学で講義をとっておらず、労働事件の経験は使用者側2件、労働者側1件程度。
基調講演をされた畑先生は冒頭に、先生が教えていらっしゃるLSでは3分の1が労働法を選択し、試験を受けている、こういう人達がこれから実務にでてくるのに労働法を勉強をしていないというのは言い訳にならないと仰る。
基調講演の個々の法律論はおいておくとして、印象深かったのは「労働事件を手がける弁護士の心構え」のパート。
1 健全な労使関係の形成・育成を目指すこと。
 社長に対し、労使関係は契約に基づく関係であることを直言できる弁護士であること。ワンマン社長の顔色を窺って言いなりになっているようでは良い使用者側弁護士たりえない。
 解決内容が妥当であること。労使関係の紛争はその場その場で勝ちさえすればよいというものではない。
2 コンプライアンスの視点をもつこと
3 リスク・マネジメントへの配慮
 裁判が予想されるとき、経営側にどれだけ負担がかかるかを説明すること
4 迅速性
 早期着手・早期対応が必要な分野である
5 誠実性
 労組からの信頼を得られないようでは良い使用者側弁護士ではない。依頼者、相手方、裁判所に対して誠実であれ。
6 均衡性
 落としどころを見据えた解決 
さすがに使用者側弁護士としての貫禄、安定感があると思わせる講演でした。
 パネルディスカッションで興味深かったのは、うつ病の従業員への対応。
 休職期間が切れそうになると就労可能という診断書が提出され、本当に就労可能か疑わしい場合が多くあるうえ、うつ病は再発しやすい。
 しかし、もし再度発症したら会社の安全配慮義務違反として損害賠償請求をされかねない。
 そこで、最初は半日勤務から始め、それを1か月2か月継続して様子をみて、大丈夫そうであれば全日勤務にするようにとのこと。半年間は残業はなし。
 解雇せずに休職期間を与え、完治していないのではないかと思われる人を受け入れたうえ、損害賠償請求をされたのでは会社は大変だなあと思うのだが、大変だなあで終わっていては会社側代理人の存在価値がない。先生の提案された方法は、なるほど会社も従業員も守る対応だと感心した。


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