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狂牛病が問いかけたもの(福岡伸一教授)

雨になるのかと思っていたら、曇ったり晴れたり。気温は下がっている。
憲法ミュージカル2008実行委員会からオーディションの応募用紙が届いた。
弁護士28人が呼びかけ人となっているが、知った名前が数名。歌って踊れて芝居もできる弁護士集団・・・パワフルだなあ。。。

消費者問題ニュース120号。夏期消費者セミナー報告「狂牛病が問いかけたもの」福岡伸一(青山学院大学理工学部教授・農学博士)。
久々に胸のすくような正論を読んだ。
狂牛病が世界へ広がったプロセス、日本の現状、アメリカとの比較、今後、食の安全・安心を守るための視点という構成で、狂牛病が人為的原因で発生したものであること、感染ルートが十分解明されていないこと、日本の狂牛病の汚染源は代用乳が怪しいと言われているが、農水省が関連を認めていないこと、日本の狂牛病対策は世界的に見ても非常に厳しい水準で行われており、国産の牛肉であれば安心して食べることのできる状態であること、日本の対策のどれひとつアメリカでは満足に行われておらず、肉骨粉の使用も続けられていることが解説されている。
そして、原則論を言えば、アメリカが日本と同程度の安全施策を実施したのであれば輸入を再開してもよいとなるはずが、現実には日本の検査態勢を見直させて一部全頭検査を緩和させることで輸入を再開したように見えるとされている。
安全のための視点として、教授は、食の問題に単純化されたリスク論を持ち込むのは危ういこと、狂牛病は予見不可能なものでも、回避不可能なものでもないこと、原因は人災の連鎖であることを掲げ、これに対する反論としての消費者の選択の自由論に対しては、それが成り立つのは選択肢の内容がすべて明示されている場合だけであるが、現在、食のプロセスは明示されていないことを指摘される。
また、プロセス明示化の対価は消費者が支払うべきものであり、食べ物を選ぶときに、1円でも安いものを選ぼうとする消費行動自体も省みる必要があるのではないかとされる。
例として、「健康おたくの街」アメリカのボルダー市で人気のコールマンフーズ社の取り組みを紹介されている。それによれば、牛に動物性の飼料を与えず、草食動物として正しく育て、牛肉の値段は単位重量あたり10%から25%高いとのことである。

金がなければ牛肉を食べるなと言うことかと反論されそうだが、金がなければ狂牛病にかかってのたれ死ねという我が国の政府の態度の方がよほど冷たいと私は思う。牛肉を多量に食べなくても死なないが、狂牛病にかかれば悲惨な症状の末に死に至るのである。
それでも政府が米国産牛肉を食べたいという人のために輸入するなら、決して国産と混ざらない、表示が適正になされるような方策を確保しなければ、騙されて米国産牛肉を食べさせられて発症したし人から訴訟を提起されることになるだろう。
間違っても子ども達の給食には使われたくないものである。
それから、自衛隊員の給食に使うのもやめてあげてね。外務省と農水省の食堂で出すというのならご自由にどうぞ。


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