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信託法研修会(新井先生、杉浦先生)

曇り。御堂筋は黄金色。

信託法研修会。新井先生と杉浦先生のご講演。会場は盛況。
新井先生は、11月26日の日弁連の研修会でも講演なさったが、このときの講演で少しだけ披露された自説の解説を今回の講演で全面展開された趣があり、とにかく熱い、面白い。

コモンローの国でエクイティとして発展した、との説明を聞くと、従前の裁判例で、この関係を信託と構成すると、という論法がとられていたことに納得がゆく。成文法から一番遠い法理で、かつ救済法なんだ。

新井先生のお話をお伺いしていると、やっぱり今回の改正はおかしいと思えてくる。
諾成契約で、財産の名義移転の義務もないとなると、委任、代理と違わない。
委託者、受託者、受益者を一人の人間が兼ねることができるとは何事か。
信託の本質からかけ離れた「信託」だ。
受託者の義務の任意法規化にお怒りだったが、自己執行義務を明記した契約があっても、やむを得ないときには委託できる(28条)というのを見ると、任意法規化ではなく、自己執行義務を解除する方向での強行法規のようにさえ見えてくる。

立法過程も相当もめたそうだが、その結果できた法律については、なんと当初財産の証券化・流動化のために改正を求めていた規制緩和なんとかの人達でさえ、こんな法律使わないと言っているとのことで、信託銀行にいたってはこれで信託の信用が落ちるかもしれないと迷惑がっているとのこと。
永田町の論理でできた法律かと思っていたら、機を見るに敏な先生方のこと、会社法の成立時には、村上さんや堀江さんをもてはやしていたが、その後のあれこれで手のひらを返したように、濫用の危険のある法律はけしからん、ということになり、自民党の先生方からも反対意見がだされたとのこと。
もちろん民主党も反対。
ということで、なんと霞が関のお役人の論理のごり押しと御用学者の看板で成立したらしい。
お役人って税金を使って、国民のために働く人かと思ったら、税金を使って、国民に不利益をまき散らして自分の出世を図るひとだったのか・・。
もっとも新井先生は、日弁連けしからんとお怒りだった。日弁連が賛成したたのが、最後の一押しになってしまった様子。

友人のM弁護士が杉浦教授に直接講演をお願いしたことに端を発した講演会。杉浦先生は、当初10人くらいの勉強会にという話だったのに、あっという間にこんな大きな研修会になってしまったと仰っていた。
新井先生にけしからんと散々にけなされた後、立法に関わった杉浦先生の登場となったのが、ちょっとお気の毒だったが、杉浦先生の事業信託を中心にした話も、これはこれでとても興味深かった。
チャリタブルトラストを「チャリトラ」と略されたのにはのけぞったけど。

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Comments

悠さん、今回はありがとうございました。悠さんに相談したところ、ビシビシっとしかるべき所に繋がり、あれよあれよという間にことが進んでいきました。
講演も、杉浦先生はもちろん、新井先生も熱く、示唆に富む話しが聞けてよかったです。
やはり学者、研究者の方の講演は、実務家とは異なる奥深さがあると感嘆した次第です。
今後、この刺激をどう生かしていくかですよね。

Posted by: M | 2007.12.11 at 10:33 AM

コメントありがとうございます。
企画をしていただいたおかげで、新井先生、杉浦先生から大変有益意義で刺激的な話を聴くことができました。
本当にこの刺激を今後どう活かしてゆくか、です。
がんばりましょう。

Posted by: 悠 | 2007.12.14 at 11:43 AM

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