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一件のみの談合(一方的拘束)

雨。寒い。
大学のゼミの教授から昨年は研究時間が十分にとれなかったという反省の言葉の書かれた年賀状が届いた。
この教授にしてこの言葉。
読むべき論文どころか読むべき裁判例、基本書の類を積み上げている私など一体どうなるのだろうか。お正月気分もとんでしまうようなおそろしい話である。

独禁法研究会で土屋企業事件を報告したときのことについて、一件のみの談合では「一定の取引分野」に該当しないので、独占禁止法に抵触しないとの指摘をいただいたと記載したところ、ご覧になった方から、それについては争いがあるとのご指摘をいただいた。

白石先生の「独占禁止法講義」(第3版)を見ると、一件のみの談合とは、特定の受注者に落札させ、他の入札者は落札しないようにする「一方的拘束」であり、昭和28年の東京高裁判決以来、一方的拘束は不当な取引制限に含まないとされていたが、平成14年に一方的拘束が不当な取引制限に該当するとして排除措置命令が出されたと記載されている。
平成14年の審決で、流れが変わったということだろうか。
しかし、そうすると、基本合意は独占禁止法上どういう位置づけになるのだろうか、という最初の問題に戻ってしまう。

読売新聞の連載に知とは体系だという意見が掲載されていたが、正論だと思う。
しかし、個々の問題を論じる前に体系を知っておかなければならない、と言われると研究会報告などいつになってもできそうもない。
にわとりが先か卵が先かで悩んでいるより、一つでも多くの判例とその評釈に当たり、他者との議論の中で体系を理解するしかなさそうに思うのだが。

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