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企業不祥事を防止する社内体制の構築-山口利昭先生講演

雨のち曇り、ときどき雨。冬が終わりつつあるのだろう。

大阪商工会議所サービス産業部会で山口利昭先生講演「企業不祥事を防止する社内体制の構築」。
山口先生(ビジネス法務の部屋)の危機管理の講演なら聞いておかなくちゃ。
雨と寒さの中を本町から20分歩く価値は十分あり。
先週からへたくそな講演やら解説やらスピーチやらを続け様に聞かされてうんざりしていたのだが、さすがに山口先生の講演は上手い。先週以来のストレスを一気に解消するくらい面白かった。

山口先生の講演を聴いていてあらためて「不祥事」というのはいつどこで何の拍子で出てくるかわからないという怖さを知る。
マンションの耐震偽装を告発したイーホームズは、警察の執拗な捜査で耐震偽装とは何の関係もない増資の見せ金を立件されたとか、吉兆の女将は、記者会見で、先代に対してはどうお考えですか、と尋ねられたので、先代に対して申し訳なく思っている、と答えたら、質問の部分をカットして、女将は客には謝らずに先代に謝ったと報道されたとか。
もっとも、先代に申し訳ないという言葉を、客の方を向いていないと受け止める人って少ないと思う。先入観なく聞くと、「先代」というのは、店にとっての良心の象徴であり、大切に守るべきものを示す言葉だと受け止めると思う。憲法の「国民」が法制定時に存在した個々の日本人を指しているのではなく、現在及び将来に存する日本人すべてを含むのと似たような言語感覚で。
国民を操作しているつもりで悦にいっているマスコミが考えるよりも日本人は知的・・だと思うけど・・・府知事選の結果を見るとよくわからないなあ・・・。

山口先生のレジュメの1頁目を見てあれっと思ったのは、不祥事企業名は伏してあるのに、一つだけ名前が出ている。「不二家報道事件」
不二家が虚偽報道に抗議し、抗議を受けた報道機関の危機管理の分類。ちなみに本体の事件は「菓子製造関連」となっている。
本日の先生の講義の中に不祥事に関する虚偽報道に抗議することのメリットデメリットというのがあったが、まさにそれを示すかのようなレジュメの記載。

某ホテルの日教組集会拒否では、仮処分を無視したことよりも、宿泊キャンセルの業法違反の方が重大になりそうで、リスク管理はここまで想定してなされていたのかとの指摘。
会社からリスクマネジメント委員会(または顧問弁護士)に対してどのような内容の諮問がなされたのだろうかと考えてしまった。
仮処分を無視することのメリット・デメリットを検討し、評価せよ、との諮問なら、それに伴う予約キャンセルがどのような問題を引き起こすかは委員会の守備範囲から漏れてしまうのではないだろうか?
それともホテルのリスクマネジメント委員会なら、諮問になくても当然に業法を視野に入れた議論をしなければならいなのだろうか?
それとも、今回の対応は、宿泊キャンセルと業法違反による危機まで織り込み済みなのだろうか?

1時間半、盛りだくさんの内容で、あれこれ考えながら聞かせていただいた講演は、とにかく面白かった。


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