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本町塾(地方公務員法2)

曇り。桜が咲いた後気温が下がる。

2週間ほど、時間に追われるように過ごし、昨日の住宅相談でようやく一段落した。
日経パソコンにメモリ増設の記事があったので、チャレンジしてみようかとパソコンと相談中(動かなくなったらどうしよう・・)。

先週金曜の本町塾。年度末で皆さん忙しく出席者が少ない。
ということで、欠席された方への情報提供です。

地方公務員法
25条 給与に関する条例
 給与は条例で定められている。
  問 給与額の変更方法。知事の給与を変更するにはどうすればよいのか?
  答 条例の一部を改正する条例で金額を変更し、変更期間を定める。
26条 給料表に関する勧告 人事委員会勧告
 100人以下の中小企業の給与と比較する。
大企業の給与と比較した場合に不満となるのでは?
26条の2 就学部分休業
 2年を超えない範囲で修学が承認される。
 職員が大学院で研究することができる。
26条の3 高齢者部分休業
 退職後に備えての自己啓発に使える。
27条 分限及び懲戒
28条 降任・免職・休職
 起訴休職 刑事事件で起訴された場合、職員の意に反して休職することができる。
 弁護人となった場合、逮捕から起訴の間の有給処理を忘れないこと。
28条の2 定年退職
28条の4 再任用
 フルタイムの再任用
28条の5 
 短時間の再任用
32条 職務命令違反
 違反すれば処分
 教職員の処分で問題となっている
33条 信用失墜行為
 刑事事件を起こしたような場合
34条 守秘義務
 裁判で証人となり、秘密に関して証言する場合、任命権者の許可
35条 職務専念義務
 大阪府が煙草休憩を認めないとした根拠条文
36条 政治活動
 区域外なら可能
38条 営利企業への従事
 原則禁止
39条 研修
40条 勤務評定
 教職員の勤務評定で問題となった
43条 互助会
 退会給付金が第2退職金ではないかとその違法性が問題となった
                                    以  上 

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遺言に関する実務上の諸問題(高山裁判官講演)

雨。
「遺言に関する実務上の諸問題」研修。講師は大阪家裁の高山裁判官。

講義が始まってしばらくは随分とまどった。なにしろ、話が先に進まない。2時間の講義時間で、レジュメが3頁と少し。
しかし開始後30分たっても、1頁目の3分の1までもいかない。話はぽつりぽつりといった感じで、文と文の間には長い間があく。
レジュメを見ると、ここは聞いておきたい、という事項がいくつか並んでいるが、そこまで進まないのではないかという疑問が浮かぶ。講師は申立件数の統計数字の説明などをのんびりとなさっている。
仕方がないので、添付資料の「参考裁判例」を読み始めるとこれがよくまとまっていて、とてもおもしろい。古い順に40の裁判例が要領よくまとめられている。
レジュメといい、資料といい、相当な力量の方が作成されたはず・・・なのに、目の前の講師は相変わらず長い間のあいた口調で、遺言をめぐる紛争に関するご自身の感想や人生観のようなものを述べていらっしゃる。
このギャップをどう解釈すべきか・・・・。
開始から1時間あまりも経過してようやくここは聞いておきたい、という箇所に差し掛かるが、するっと流されて次ぎの項目に移っているのか、それとも話が前後しているのか・・・また悩んでしまう。
しかし、このあたりから俄然話の内容が面白くなってくる。
前半で語られた人生観のようなものがにじみ出るような遺言の紛争処理、紛争を未然に防ぐための具体的方策などがやはりぽつりぽつりと語られる。
内容は、当たり前と言えば当たり前のことが語られているのだけれど、言葉が上滑りしていないので、聞いてしまう。
結論から言えば、この種の実務的な、つまり実利を目的とした講演には珍しく、「聞き応えのある」または「味のある」講義だった。

講義内容の内、留意事項の項目は以下のとおり
1 遺言者が健常なうちに遺言書を作成する(遺言能力でもめる)
2 遺言書に宛名を書かない(遺言か私信かでもめる)
3 夫婦に子がいないときには、配偶者に配慮する(兄弟姉妹には遺留分なし)
4 高齢で再婚した場合には、子が被害感情を抱いている可能性があることに注意する
5 事業承継のために遺言であるときには、自社株が意に反して分散しないよう代償金にまで配慮する
6 遺産分割協議をする前に遺言書の有無を確認する
7 貸金庫の有無とその内容は分割協議前に必ず確認する
8 分割協議前に不動産は現地で現状を確認する
9 分割協議前に預金の確認をする、ネット預金に注意する(銀行から文書が送付されない)


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企業防衛シンポジウム雑感-最高裁決定のハードルは高そうだ

晴れ。暖かい、というより陽気。

企業防衛シンポジウム。
ブルドックソース最高裁決定にもかかわらず、取締役会または株主総会普通決議での防衛策の導入と平時の導入がメインとなっているらしい。
その理由は簡単で、防衛策の導入について特別決議をとることができない、ということらしい。
機関投資家が承諾してくれないので、せいぜい過半数(と言っても議決権を行使するのは7割とのことだったから、35%強の株主となる)の賛成しかとれない。
それなら防衛策導入をあきらめるかと、というと、それもなんだから、ということで、普通決議で導入。
しかもブルドッグと異なり買収者に損害を与えるスキームをとるとのこと。
ブルドッグは事前の警告がなかったから買収者に損害を与えることができなかったが、事前警告型だと買収者は事前にわかって買収を始めたのだから経済的損失を与えてもよいだろう、との説明。

ちょっと待って、と思う。
そもそも3分の1以上(もっとも議決権が7割しか行使されていないとすると24%程度)の株主が嫌がっているのに、防衛策を導入してよいのだろうか?
最高裁決定は、防衛の必要性(株主共同の利益が害されるか否か)は、圧倒的多数の株主が防衛策に賛成したということで認めたのではなかったっけ。
ということは、普通決議しかとれなかった場合は、必要性について、普通決議があったこと以外にも裁判所が納得する理由を付加しなければならないのではないだろうか?

機関株主が防衛策の導入に反対するのは、導入されれば株価が下がるおそれがあるのと、高値で売却するチャンスを逃すことになるかもしれないから、及び経営陣が株主への配慮を欠く経営をする危険さえあるからではないのだろうか?
防衛策のない会社の株式なんかいつ買収がかかるかわからないから嫌だと思う株主は、そんなごたごたが始まる前に株式を売却すればすむことではないのだろうか?
あるはごたごたが始まってから、より高値で買い取ってくれる方に売るとか。

パネラーの公認会計士の先生は、大多数の会社が導入している方法をだめだという勇気が裁判所にあるか、と仰るが、それこそ蛮勇じゃないのか?
というか、そもそもその方法をあちこちにこれで大丈夫って売って歩いているんでしょう?

ブルドッグは、たまたま定時総会の時期だったので、定時総会で防衛策を導入できたが、そんなに都合のよいタイミングでなければ、臨時総会の招集をするのが大変、時間的余裕がない、という理由も挙げられていた。
そう言われると現実的には困難・・・。

面白かったのは、買収者には金銭ではなく、無議決権株式を割り当てるという方法で、これは無議決権株式の上場が認められたら、という条件つき。
現在東証が検討中とのこと。
無議決権株式の経済的価値って議決権のある株式と同じなんだろうか?
一定数以上の株式を保有すると、自動的に会社がその株主から株式を取得して、無議決権株式を交付する、というようなスキームになるのだろうか?
それとも、取締役会か総会かで濫用的買収者認定をして、その認定をされた株主の株式を会社が取得して、というスキームになるのだろうか?

なお、取締役会設置の株式会社の総会の権限は法律及び定款で定めた事項に限定されているので、それ以外の事項を総会決議事項としようとすれば、予め定款変更手続が必要。
・・これができないから困っているのでは?

パネラーの会計士の先生は、いとも簡単に濫用的買収者だから、という前提をおいて話をなさるが、実務においてその立証は困難だと思うし、立証に失敗したらスキームは全部ひっくり返るというリスクがある。
経営者に物を言えば濫用的買収者か?

大学院生だったころ、商法専攻の人達が株主総会と言えば総会屋対策というのが当たり前のようなことを言っていて、違和感があった。
だって議論するために集まっているんでしょう?株主は発言しないのが普通なの?
頭の中にあったのは、バイエルに勤務しているときに見たドイツバイエル社のパンフレットの写真。株主総会の風景。ロビーには商品が展示され、大勢の株主が和やかな雰囲気で集っていた。

シンポジウムの結論は、防衛策は、何もないより、何かあった方がまし、というもの。
買収側にとっては、株価が実際の価値より低い会社がねらい目とのことなので、日頃から株主にろくに配当をせず、遊休資産や含み資産をため込んでいる会社は、やはり何か手を打っておいた方がよいと思う。
もっともそういう会社の株主が、経営陣の言いなりに防衛策の導入に賛成してくれるかどうか知らないけど。


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本町塾(地方公務員法1)

晴れ。季節が少し先に飛んだような陽気。

本町塾地方公務員法第一回。
1条目的、2条法令の優先関係はよいとして、3条一般職と特別職。
特別職以外が一般職と定義され、特別職が列挙されている。
4条で地公法は特別職には適用されない、とされているが、判例では事案に応じた地公法の適用の有無が問題となるとのこと。
3条の特別職の列挙で、常勤と非常勤という区別が出てくるが、ここで先生から質問。
知事は、常勤か非常勤か。

東京都知事は週に3日しか都庁舎に来ないそうだけれど・・・常勤?
でもどこにいて何をしていても24時間知事だし・・・?
常勤の場合は給与が支払われ、非常勤の場合は報酬が支払われるとのこと。
知事は報酬ではなかったっけ??

答えは、知事には「知事給与」が支払われており、一般職の例による、とされているとのこと。
それなら、逮捕・勾留された首長に支払われた給与の返還請求はできるのか?
ちなみに一般職の職員が逮捕・勾留された場合、その期間は働いていないということで減給されるとのこと。

知事(でも市長でもいいけど)はどこにいて何をしていも24時間知事だしなあ??
答えは、知事(でも市長でもいいけど)は勤務時間概念がなく、休日もないので、減給はされない。給与となっているが、実質的には報酬的性格とのこと。

なお、知事の報酬と知事の退職金とは同額で、つまり知事である間に受け取った給与と同額の退職金が支払われることになっているとのこと。
ただし、大阪府は従前から知事の退職金を6割に減額しているとのことで、そうすると、現知事が退職金半額返還すると言っているそうだけれど、これは3割受け取るということなのか、5割受け取るということなのかどっちなんだろう?

さらに警察官には国家公務員と地方公務員が混じっているが、給与の支払者は誰か?小学校は市立、高校は府立だけれど、教職員の給与支払者は誰か?などの質問。
国賠法3条では、費用負担者が責任を負う、となっているので、責任の所在にも関わってくる。

6条任命権者。
警察官の任命は本部長。でも給与は府が払うから国賠上の責任は府。


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行政法研修(土地収用法)

晴れ。冷たい風に春の陽差しが心地よい。

行政法研修第2回。土地収用法。
土地収用法に関しては、本町塾で条文の読み方と手続の流れを習っているので、この研修はちょっと楽しみにしていた。六法がないとわけがわからなくなるだろうと持参して正解。

講師の先生にちょっと癖があり、話がぽんぽん飛んでいるようで最初はとまどったが、内容は充実していて期待していた以上によかった。
実務で問題となっている事項を中心にした解説。
講師は、まず、土地収用委員会を行政型ADRと性格づける。
この性格付けが収容手続の進め方に影響を及ぼしているのがわかるのは研修の後半になってから。

委員会の手続は、補償の金額については当事者主義、その他の事項については職権主義でなされる。
価格については、価格固定日が定められているため、交渉段階に比して裁決申請がなされた時点での提示額が低くなることがある。
収容される側は、通常そんなことは知らないから、頑張って交渉していたら、裁決申請され、交渉で聞いていた額よりも低い額で申請されたことに立腹されることがままあるとのこと。
起業者側も事業認定の告示があってから1年以内に裁決申請をしなければ認定の効力がなくなるので、エンドレスで交渉というわけにはいかないのだろう。

というわけで、「価格固定日」に注意。

価格固定日があるということになると、土地の価格が下落傾向にあるときには、収容される側からすれば、その固定日を早めにした方が金額面では得ということになる。
そこで、収容される側から起業者に申請をするよう請求できるという制度がある。
これを「逆収用」と呼んでおられた。
金額面では得と言っても、土地を失うわけで、土地の使用利益を考えたら、あるいは心情面を考えたら、得なのかどうかよくわからない。

損失補償は現金が原則だが、「替地」も可。
えっ、と思ったのが、第三者の土地と替地をしてほしいとの要求があった場合について。
他人の土地と交換してほしいなんて、民民の売買ではちょっと考えられない。
地上げ屋さんと交渉しているなら別かもしれないけど。

「第三者の土地を取得して替地せよ」
なんて裁決が出るはずがなく、委員会がその要求がもっともだと思ったら、そうしてあげたら、という「勧告」が出せるとなっている。
勧告にしてもすごい。赤穂浪士の世界か?

その他、縦覧手続中に事業認定に意見書を出しておかなければ、審理で意見を述べられなくなるという時期に遅れた攻撃防御のルールの厳しい版みたいなルール(補償金額に関する意見を除く)。
要するに金を払えばお上は国民の土地を取り上げてもよいということか、と思っていたら、「認定無効」の主張はできるとのこと。
しかし、事業認定に「重大かつ明白な瑕疵」があると主張しなければならない、というか主張するだけなら簡単なのだが、職権主義とはいえ、主張だけしておけば委員会が証拠を見つけて来てくれる、というわけにはいかないだろうから、やっぱり証拠を提出しなければならない。

申請が法律に反しているときは却下。
交渉での起業者の担当者の態度に対する苦情を言う人が多いが、交渉態度は却下事由ではない。
それにもかかわらず、講師は、なるほどと思える苦情はできるだけ聞くようにしているとのこと。
行政型ADRであるとの信念のもと、和解のチャンスをそうやって模索しておられるとのご説明。

なお、起業者は土地価格につき鑑定をして申請をしているため、委員会が鑑定をしても、起業者が申請している買い取り額を超える鑑定が出ることはほとんどなく、超えたとしてもたいして違いはない、とのこと。
争ってもしんどい思いをするだけなら、そこそこの額を提示されたらあきらめて立ち退くというのも一つの割り切り方かもしれない、と思った。
ロビンフッドみたいに生涯かけて抗戦するなら別だけど。


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