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於染久松(於染の7役)

曇りのち晴れ。
明日、午後1時から、大阪弁護士会館2階で、ひまわり劇団による
  「ひまわり家の相続」
が上演されます。
熱演の割に観客が少ないと寂しいとのことですので、お時間があれば是非お立ち寄りください。


土曜日に久しぶりの歌舞伎見物。
演目は於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)。

質屋の店員が嫁菜売りと喧嘩をして怪我をさせ(傷害罪)、通りかかった薬屋が質屋に示談の金品を渡させ手打ち(調停、仲裁、和解)、その後その話を聞いた夫婦が偶然庭先に預かった行き倒れの死体を利用して、殴られて帰宅した後死んだと質屋をゆすり(使用者責任?)、居合わせた薬屋が和解が成立した後に死亡しても関係ない(因果関係、後遺症損害)と保険会社の代理人のようなことを言うなど、法律ネタ満載の芝居だったのだが、今回は何故か法律ネタに気が向かない。
今回は死体が重要な役割を果たしていたせいか、行き倒れ死体が登場したときから、頭の中でAi、エーアイ、と鳴り響き、食中毒したらしい死体を頭を殴られて帰宅した後に死んだ弟と主張する場面では、やっぱりエーアイ、死因特定、と鳴り響く。

別人の死体を見せられて、昨日喧嘩した人と顔が違うってどうしてわからないのか不思議。
江戸時代は髪型と衣服で人を特定していたのだろうか???

ともあれ、死体の脈をとった薬屋が、死にきっていないから灸を据えてはどうかと提案し、番頭さんが、「私のお店の中で死なないでください」と歌いながら灸を据えたり、と楽しい舞台でした。

生き返った死体が、実は番頭さんの悪巧みを聞いちゃって体よく追っ払われた質屋の丁稚で、となると、ここで悪事が露見するのではと期待したが、丁稚は自分の災難の話しかせず、徹頭徹尾いいかげんな性格であることが判明。
よくよく考えると、この芝居の中で律儀で誠実で忠誠心あふれていたのは、悪役の夫婦では?
だって、元の主の娘(武家でめっちゃ偉そうにしている)からお家再興のために100両を用立てるよう頼まれた洗濯物の内職をしている貧しいお六はその100両の工面のためにゆすりを思いつくのだし、その亭主は主人から指示されて盗んだ刀を質に入れてしまったがやはり主人に返さなくちゃと思い直して危険を冒してゆすりをするのだもの。
あとの登場人物は自分の都合ばかり言っていたように思うんだけどなあ。

扇雀の7役の早変わりは見事。駕籠の中は空だろうと思わせて、ぱっとあけて中にいるのを見せたり、むしろを被って歩いている人と傘を差して歩いて来た人すれ違って入れ替わったり。トリックをあれこれ考えるのも楽しい。


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Aiが拓く新しい医療(海堂尊)

曇り。昨夜の風雨でも桜はまだ残っている。

『死因不明社会』(海堂 尊)

検察修習で、司法解剖と行政解剖があると教えてもらったとき、どういう違いがあるのかよくわからなかった。
弁護士になって医療事故相談に関する手引書を読むと、間に合うようなら相談者に解剖をするようアドバイスをすること、と書いてあった。
ここで言う解剖が司法解剖や行政解剖と違うことはわかるが、それらとの関係はわからなかった。

本書を読んで初めて司法解剖、行政解剖、病理解剖の制度がどのように構築されているのかがわかった、と同時に、どうしてわかりにくかったのかがわかった。
解剖写真は好きではないし、解剖に関する解説書なんてできれば読みたくないと思っていたが、本書は非常に読みやすい。
そして読み進めるうちに、著者の主張する、死亡時検索制度は日本に必要である、との思いに至る。それも切実に。
死亡時検索制度は必要だ。
医者のためにも国民のためにも。

医療事故相談に当たっていると、高齢のご親族が長期入院中に亡くなられたという相談がままある。
ある相談者は粗略に扱われていたと怒り、ある相談者は何か病院に落ち度はないかと相談される。
どう考えても、幸福な末期医療の姿ではない。
医師の友人は、弁護士がどんどん増えているようだが、そのうち根拠のない、いいがかりのような医療訴訟が起きるようになったらどうしよう、と心配する。
忙しい医師にとって、たとえ理由がない請求でも、訴訟に巻き込まれることは迷惑このうえない。
だからと言っていくらか金を払ってそんな訴訟を終わらせようなんて考えたら、それ以後モンスターたちの食い物にされることは容易に想像できるだろう。

著者は、死亡時医学検索がなされなければ、医療機関は末期患者をどのように扱ってもばれる心配がない、心配がなければ手を抜く可能性があると指摘し、また、死亡時医学検索がなされなければ死因が特定できず、医療事故として訴訟になっても水掛け論になる、と主張する。

よりよい医療を確保し、そのような医療を提供する医師を守ることは、国民にとって非常に大きな利益だ。
もっとも、医療事故に限定したこのような言い方は、著者が嫌うところではある。

ともあれ、ロジカルモンスター白鳥室長が展開する小気味のよいロジックを一人でも多くの人に読んでいただきたい。
無知は罪だ。
と著者は声高に主張するのだから。


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近畿税理士会との研究会(共有物の分割)

晴れ。月曜の雨で桜が散ってしまうかと心配したけれど、通勤電車の車窓から見る風景はまだまだ桜色。

近畿税理士会との事例研究会。ある事情により、せっかくのご研究の成果も断片的に拾うのが精一杯・・・。
で、理解できた範囲で面白かったのは、共有物分割と税金。

AとBが隣接する甲土地と乙土地にそれぞれ2分の1の持分を持っていた。
今までBが税金を払い、草刈りをしていたから、という理由をつけて、Aが甲乙の合計3分の1、Bが3分の2を取得し、Bが差額2700万円の内1500万円を支払うことにした。
税金はどうなる?というのが事案。

ルール1(基通33-1の6)
 一つの土地が共有になっていて、それを持分に応じて分割する場合、分割による土地の譲渡はなかったものとして扱う。

疑問1
 事例は隣接する2つの土地を合わせて分割の話し合いをしているのだが、甲、乙各2分の1取得しないとこのルールの適用はないか?
答え
 隣接する二つの土地でもルール1は適用される。しかし、現実には合筆することになるだろう。

疑問2
 事例は、持分に応じて分けていないが、その場合、差額分のみが譲渡として課税の対象になるのか?
答え
 差額のみではなく、全体が譲渡とみなされるだろう。

疑問3
 全体が譲渡とみなされても、互いの持分を交換したとして、交換特例が適用されて、譲渡がなかったものとされることはないのか?
答え
 交換の要件には、交換差金が20%以内であることとの要件がある。
 さらに

 ルール2(基通58-9)
  一つの資産の一部を交換し、他の部分を売買したときは、法第58条の規定の適用は、他の部分を含めて交換があったものとし、場合は井代金は交換差金等とする。

  ルール2により、全体が交換として扱われる可能性があり、そうすると、土地売買価格2700万円は、ABが交換した土地の面積(Aが取得した面積)の時価相当額(研究会の事例で計算すると7800万円)の20%を超えているので、交換特例が適用されない。

税理士会のおすすめ
 共有土地を分割するときには、まず、持分に応じて分割し、その後売買するのが安全。
弁護士会の教訓
 共有物分割で和解するときには、事前に税理士さんに相談すること。

それにしても、自分のものを共有者と話し合って分けるだけなのに、その分け方で税金が随分違ってくるというのが釈然としない。
税理士会との研究会は、ミステリアスな世界だ。

・・月曜の高校の同級生の集まりにより、火曜に仕事の能率をおとしたのは私だけではないらしい。
隣に座っていた中年音楽狂氏は月曜も火曜もブログを更新してたけど。
どうして社会人が月曜から日付を越えて飲むのだろうねえ。


 
 
 
 


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IPO研究会

4月3日追記

本日のIPO研究会では、証券会社の方がいろいろとお怒りでした。
司法はもっと実態を勉強してほしいとかなんとか。よくわからなかったけど。

問題意識の一つはインサイダー取引。
会計士が捕まったら次は弁護士をターゲットにしてくるだろう、代表取締役の一存ですべてが決まる会社の場合、代表取締役が増資をしようと思ったら、その瞬間からその代表取締役は株式の売買ができなくなるのか、インサイダー取引は事実上課徴金で終了することが多いので、取引を問題にされたら争わずに課徴金を払うケースが増えるのではないか等々。

TOBをかけようとしているのではないかと疑いを持った相手には、今度増資を予定してます、などと内容証明郵便で送付すれば、それを聞いちゃった(見ちゃった)相手は株式売買ができなくなるから、究極の買収防衛策になる、というご意見あり。
なんだか嫌がらせっぽいやり方。

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渾身の努力の結果?

晴れ。桜は満開。

アマゾンに注文したメモリーが届いた。
説明書によれば、装着方法はごく簡単そうに見えたので、とりあえず電源をおとして、トライしてみる。
パソコンをあけて、装着位置を確認するところまでは順調だったのだが、上下、左右がよくわからない。
とりあえず差し込もうとして、何がどこにひっかかってうまくいかないのか調べているうちに、上下左右がわかってくる。
が、説明書ではカチッというまで押し込んでとなっているが、押してもカチッどころか、差し込めない。
おかしいなあ、ということで、既に装着されているメモリーをはずして、どうやって差し込まれているのか確認したくなった。
で、こういうときに起こりがちなことが当然のように起きて、はずすのは簡単だったが、はずした元のメモリーも入らなくなった・・・・。
ということは、私はパソコンを使えなくしてしまっただけ・・・・・?

IPO研究会に出かける時間も迫ってくるし、この事態に呆然としているわけにもいかないので、とりあえず、元はきちんと差し込まれていた方をとにかく押し込むことにして、なんとか装着に成功する。
これでかなりの力を入れて差し込まなければならないことがわかり、新しい方も同様に押し込む。

この結果、パソコンのスピードがあがり、パソコンを労りながら使わなくてすむようになった。
けど、研究会に出席するために弁護士会館までたどりついても、15分程度のメモリー装着のための努力の疲労感は消えない。
ああ怖かった。

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