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よいお年を

晴れ。昨夜から気温が下がっている。
26日が金曜日というカレンダーのせいか、あまり年末という感じがしない。
いや、もしかしたら年末と思えないのはカレンダーのせいではなく、あれこれ仕事がたまっているせいだろうか。

1年を振り返ると、たくさんの方と出会い、懐かしい人と再会し、あたらしい勉強を始めました。

トライアルロイヤー養成講座を受講しました。少人数での反対尋問演習はわくわくするような経験でした。このときのことを時間不足で日記にできなかったのは残念です。

税理士会との研究会で出題者をさせていただいたところ、予想外のご回答でびっくりしていたら、弁護士側では相当数の先生が驚いていらっしゃるようなのでほっとしました。こんなことでほっとしていてよいのかは疑問ですが。この研究会情報も熱いうちに書きたかったのですが、近弁連の雑誌に報告書を書くようにと言われているので(まだ手もつけていないのですが)、そのうち成果をお届けすることができると思います。

皆様今年1年ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
新しい年がよい年となりますように。


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民法(債権法)改正に関する講演(内田貴先生)

晴れ。出勤時は小雪。天気予報を見ていると1日おきに気温が上下しているようだけど、気温差はあまり感じない。

内田貴先生の民法(債権法)改正に関する研修会。司会のT先生が開会の挨拶のとき大まじめな顔で「メリークリスマス」と仰ったときには、どう反応しようかと悩んだが、10秒ほどしてT先生らしいダンディズムなのだろうと納得することにする(ここは大阪なのだが)。
内田先生もダンディだし。

消費者契約法も民法に取り込もうという民法(債権法)改正案には、かねてから無茶ではないかと疑問を抱いていたので、内田先生がそれについてどのような説明をなさるのか興味津々。

民法(債権法)改正の目的の一つに国民が読んでわかる法律にする、というのがある。
国民が消費者として騙されたかな、と思ったときに、まず取り引きの基本法である民法を見るだろう、そうすると詐欺という条文があり、効果は取り消しと書いてある。
これで取り消そうと思ったが、騙された、とまでは言えないと思い、あきらめる。
消費者契約法には、重要事項について事実と異なることを告げられたら、取り消しができるとなっているが、民法と別の法律を見ることに思い至らなかった。

こういう事態を防げるでしょ?ドイツでは消費者に関する法律も民法に取り込まれているし。
というご説明。

きつねにつままれた、とまでは言わないけど、なんとなく????
病気かなと思って「家庭の医学」を読む。ぴったりの症状が見つからないから、病気じゃないなと思って何もしない。これで治療が遅れて手遅れになったら困るでしょう?なんて議論をするだろうか?
そもそも騙されたかな、と思って民法を見るほどの人が、その前に消費者契約法を見ないなんて言えるんだろうか?
第一内田先生は現行民法は1040条ほどしかなく条文数が少ない、数千条の法律にすべき、というご主張なのだから、その中から全くの素人が詐欺の項目を見つけるのは困難じゃないのか?

と思っていたら、消費者保護委員会が作成した「民法(債権法)改正に関する意見書」が届いた。
消費者契約法の民法への取り込み反対の意見書。

まだ改正の必要のある消費者契約法を民法に取り込むと、改正のスピードが遅れ、発展が阻害される、改正では特定商取引法や割賦販売法は民法に取り込まないと言っているので、一覧性は理由にならない、借地借家法も取り込まれないとされている、ドイツではEU指令の国内法化と民法が併存していることに批判があり民法に取り込まれた、消費者庁ができたときに、消費者契約法が法務省の管轄となれば消費者行政の一元化がはかれない等々。

ちなみに借地借家法を取り込まないとしているのは政権が変われば内容ががらっと変えられるおそれのある法律だからとのこと。


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白鳥流インフォームドコンセント(螺鈿迷宮より)

晴れ。ようやく少しずつ寒くなってきた。
前回日記を書いてから、税理士会との研究会、家族法改正PT、大阪地裁医事部との懇談会等書くべきことはいろいろあったけれど、そういうことをしている分私の時間も減っているから日記を書く時間が・・。

一昨日から「螺鈿迷宮」を読み始めて寝不足。
きっと医療について深いことが書いてあるのだと思うけど、個人的におおっと興味を引いたのが白鳥流インフォームドコンセント。

皮膚科の診断で、患者に専門書を「見せながら」患者と意見を交わして病名を決定し、治療方法を決める。
2つにまで病名を絞り込み、最後は患者にじっくりとアトラスの写真を自分の皮膚を見比べてさせてどちらの病名にするか決断させ、後悔しないね、と念をおし、自分で決めたのだから後で違っていても文句を言わないとの書面に署名させ、ではなく、指切りげんまんし、さらに、その治療法で悪化した場合はすぐに看護婦さんに連絡をすること、と約束させて診断終了。
一見無茶苦茶に見えるけれど、よく考えたらこれが正しいような気がしてきた。けどきっともっとよく考えたらやっぱり間違っているということになると思いたい気持ちが心の底に沈んでいる。

皮膚科のお医者様だってアトラスの写真を見て判断しているのだと思う。
患者の前でアトラスを眺めて考えると不安がるといけないので、患者の状態を記憶して、診察が終わった夜中にアトラスを広げてどれが似ているか考えていらっしゃるかもしれない。
でも記憶に頼るより患者の前でアトラスを広げて写真と目の前の皮膚を見比べる方が間違いが少ないかもしれない。
さらに、写真を見比べて自分の皮膚の状態がどの写真に近いか考えることなら患者にもできるかもしれない。
それなら、患者と一緒にアトラスを見て、どちらに似ているか議論して最後に患者に決定させるというのは、ものすごく正しいかもしれない。

私は相談内容が条文を見て解決できるようなことなら、相談者に対して該当条文を声を出して読んで、それから六法を渡して自分でそこを読んでもらうことがある。少し似ているかもしれない。

白鳥さんは無責任な診断はしていない。患者が似ても似つかない突拍子もない病名にしたいと言ったときは懸命に説得して止める。
もっとも、数日後にその患者さんが別の病で亡くなられたと知って、それならけちらずにつけたい病名をつけさせてあげればよかったとも言ったけど。

裁判員制度と、白鳥さんのインフォームドコンセント。
どちらが上等だろう。
どうして私は白鳥流インフォームドコンセントが本当の本当は間違っていると思いたいのだろう。


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