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知事と上院議員

晴れ。昨夜から暑い。内陸との温度差が海霧を起こして街を冷やすという話からすれば、内陸があまり暑くなくなってきたのだろうか。

私の理解が間違っていなければ、故ケネディ上院議員はマサチューセッツの上院議員で、上院議員の定員は各州2名。もう一人の上院議員はKerry氏で、いずれも民主党。

2004年、Kerry氏が大統領候補になったときの同州知事は共和党。
で、知事がKerry氏の後任になることをおそれたKennedy上院議員は、知事は上院議員になれないという法律を通す。
ところがKerry氏は大統領にならず、2009年Kennedy氏死去。
後任を出す必要があるが、現知事は民主党のPatric氏。
そこで、法律を改正して、州知事が上院議員になれるように・・・。

ちょっと待って。
なんかおかしくない・・・?
私の聞き違いだったらいいなと思っているのだけど。

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ネゴ

朝は霧が深かったが午後から暑いほどのお天気。

日本で登録するとき、ネゴのクラスは言葉ができないから無理だろうとあきらめていたが、せっかく本場に来たのだからと登録申請をする。
ついていけるかどうか不安。
午前の授業終了後12時から3時20分まで。
早口の教授の指示で理論と実践を繰り返す。

まず目をつぶって口をきかずに腕相撲。
何点とれましたか、で、双方数10点ずつ取った組が2つ。
腕相撲と言われてまじめに腕相撲した私が馬鹿だったと気づく。
目的は腕相撲で勝つことではなく、得点を得ることだから、ひたすら相互に倒し続けるのが正解。

次にactive listening。
要するに聞き上手になる、ということだが、黙って聞くだけなら私でもできるというかそれしかできない。
聞き終わった後に相手の言ったことを要約したり、相手がわざと言わなかった細部について質問したり、って言語上のハンデがあってできない。
そもそもそれぞれに渡された状況の説明を読むのに他の人より時間がかかるが、あせると余計に英語が頭に入らない。
仕方がないので、文章の最初と最後だけ読むという手抜きの手段を使い、後はなんとかごまかそう・・・・。

相手の目をみながら、しばらく聞いているうちに、私のした仕事の何かに不満があるらしいとわかる。私に渡された状況説明書には彼の芝生はきちんと刈られていると書かれているけど。
芝生はきちんとしていますが、何がご不満なのでしょうか、と聞くと、芝刈りの曜日が問題だとのこと。曜日が問題なのですね、それでは芝刈りの曜日を変えましょうと答えると、それでいいと合意してもらい、どうにか状況をクリア。
結局相手が長々としゃべっていたことはほとんど聞き取れていない。
後から渡された状況説明書を見ると、私は芝刈りが仕事で、長年の顧客が何か不満があるようだが、その顧客を失いたくない、というようなことが書かれていた。

こんな綱渡りを半年続けられるのだろうか?

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ヨガ

晴れ後霧。

今日から正規の授業開始。
登録数が多すぎるから破産法の講義と、独占禁止法と知的財産権セミナーのいずれかをドロップさせるようアドバイスを受け、破産法をドロップさせようと思っていたのだが、授業に出ると教授は40代のサンフランシスコの弁護士で破産管財人代理人業務を多くしていると自己紹介。
シラバスを見ると、元連邦高裁判事の講義の日があったり、捨てがたいものがある。
どうしようかと考えていて、ドロップさせても面白そうな日だけ来たらいいのではないかと思いつく。
こういう教授をそろえることができるのは街中にある学校の強みだろう。

知的財産権法のクラスは、予習が不十分なのと私の知財の知識が不足しているのがあいまって教授の話すスピードについていけない。
ときどき単語をノートに書くけど、単語だけ書いても仕方がないと消したりして、どうしようかと途方に暮れていたら、隣の席のLLMの同級生も単語しか書けない、どうしよう、と言っている。
後ろの席のLLMもスピードが速いね、と言っていたので、自分だけではなかったととりあえず安心する。

財産権(property)のクラスは、愛らしい教授がソクラテスメソッドですすめる。
アメリカのpropertyとはとおっしゃって、私の土地、私がショットガンで守った私の土地、おお私のpropertyと身振りをつけて教壇で歌い、歌い終わるとおじぎをして拍手を受けていらっしゃる。
ソクラテスメソッドってここまでしないといけないのか・・・・・。

その後、propertyとは何でしょう、と学生に質問して、学生が次々に手をあげて、私が思うには、と答えているのをしばらく眺めていると、さすがに定義の苦手な私でも、「排他的に使用収益する権利」というフレーズを思い出す。
そもそも法律用語の定義って「私が思うには」というものではなく、決まったものではないのだろうか???
日本では、教授が一言定義をおっしゃって、その後その内容について説明が始まるのだが、ここでは定義にたどりつくまで、1時間くらい学生に意見陳述をさせている。
ここはようちえんか・・・という疑問がわいてくる。
が、学生は大まじめで、なぜかと言うと、発言の前に名前を名乗り、おそらく教授に名前を覚えてもらうほど発言を繰り返せば学期末の成績に加点されるという仕組みなのだと思う。

夕方、ジムでヨガのクラスに参加する。
英語が理解できなくても、明日の宿題があっても、ヨガをしている間は幸福な気分になれるはず・・・だがインストラクターの指示が英語・・。

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ピクニック

曇り。
午後からビーチでピクニックの予定なのに、ビーチの方角(西)が霧に覆われている。
ビーチに着くと風が強く、雲が分厚く、寒い。

めげずに風が吹き付ける丘の上でピクニックを始める。
海岸線がどこまでも続いている。
波が高い。
太平洋だ。高い波と強い波音は日本で見ていた太平洋を思い出させる。
波音はいつも見知らぬ国への憧れと冒険心をかきたてた。
まさか帰っておいでと呼びかけるとは。

この海の向こうに日本がある。日本とアメリカを結ぶ海。日本とアメリカを隔てる海。
アメリカの海軍が力づくで国交を迫ったのは歴史の必然だったのだろうか。
美しい江戸の町並みは歴史から存在することが許されなかったのだろうか。
あれからどれだけの出来事が両国の間にあっただろう。
咸臨丸が見た街。サンフランシスコ。

座っていても寒いので、海岸に降りてバレーボール。
大学卒業以来バレーボールをしていないが、挑戦されたことは受けて立つ主義なので参加する。
中学、高校と体育の授業でバレーボールを習っていてよかった。
しばらくすると体がボールに反応しているのに自分でも驚く。
砂が細かいので、ボールに飛びついても痛くない。けど砂まみれ。
アジア人と欧州人がバレーボールをしているのが珍しかったのか、地元のグループが混ぜてと寄ってくる。
号令はallezだもんなあ。

海岸線はどこまでも続き、空はどこまでも曇っている。風がふきすさんでいる。
ところどころに砂地にへばりつくように植物が植わっている。
散歩に来た犬が波打ち際を疾駆する。
砂に足をとられながらボールを追う。

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Asahi Metal 最高裁判決

昨日は暑かったが、今日はかなり霧が降りてきている。

Asahi Metal事件。
午前と午後に別々の教授の講義だったが、なぜか二人とも原告を中国の会社と言い、その都度学生からTaiwaneseと訂正の声があがる。
中国は一つとの中国の主張に配慮してのこととも思えないので、たぶんアメリカ人はあまり区別をしていないのだろう。

午後の教授はオーバーアクションで芝居気たっぷりに講義をされる。
Asahiの負う負担は何かとの質問に学生が距離だと答えると、日本から来ている人は?との質問。
手を挙げると、何時間かかって来たのか?直行便はあるのか?
9時間と答えると、そんなに?大丈夫だったか、大変すぎる、よく生きてたどりついた等々騒いでくださる。
ほんの一晩のフライトで、と言うと、一晩も、眠れたのか!

ロシアの学生が17時間かかったというとトルコの学生は19時間と言う。しかし教授はロシアの製品は来てないから大丈夫だ。
たまりかねて、私がここで訴えられたとしたら問題は距離ではなく、英語が話せなくて、訴訟手続きがわからないことだ、と叫んでしまい、次の瞬間挑発にのってしまったとわかった。
もっと言えばアメリカで訴訟するとき高額の弁護士費用がかかることと時間がかかるということを引き出したかったのだと思う。
疲れた・・・・・。
たったこれだけのことにどうしてこんなに時間をかけてお芝居までしないといけないのか、理解を超えている。

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Napa trip

朝は曇って霧。午後から晴れ。

卒業生のご招待でナパにバスツアー。
アメリカ最初のスパークリングワインの醸造所を訪問し、ホワイトハウスからの発注を受けるに至る経緯の説明や、どの大統領のパーティで使用されたとか、そのときに一緒に供された食べ物は何だったかなどの説明を受ける。
その後ワイン蔵の中でテイスティング。オバマ大統領の就任パーティに供されたものとの説明を受ける。

その後モンダビ家におじゃまして、広大なお庭でランチをいただく。
リンカーンの頃に建てられたというお屋敷を見ていると、風と共に去りぬの冒頭シーンが浮かんでくる。
バークレーのLSでワイン法を教えていたというここの顧問弁護士とおぼしき弁護士がひとしきり講義をする。
ワイン法ってなんだろう。アメリカのLSでは任意の名詞に法をくっつけると講座になるのだろうか?
ではなくて、ワインは州の重要な産業であり、裕福なワイン醸造家たちのニーズに応える弁護士を育成するための講座なんだろう。
飲酒に抵抗感の強いピューリタンの流れを汲む国でいかにしてワインを普及させたかという話。ワインは神から、酔っぱらいは悪魔から。ワインは健康によいということを国民に浸透させるとかなんとかいう話だったと思う。とにかく今はアメリカ人のワイン消費量がピークに達しているが、ワインの消費には歴史的な波があるので、そのうち落ち込むときがくるだろうし、その後またブームになることもあるだろうとのこと。
弁護士というより、経営アドバイザーみたいな気もする。

その後、美術館に立ち寄る。ヒッピーの芸術のコレクションとの説明を受けるが、私には理解できない・・・・。

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予習・復習・宿題

外は霧で寒い。しかし、教室は冷房がきいていてもっと寒い・・・・。

アメリカの大学といえば、宿題の多さで知られているが、宿題の内容は予習である。
これが非常に便利というのか、指定された文献を読んでおけば、翌日教授が講義で使用するテクニカルタームを予め知ることができる。キーワードの単語とその発音をおさえておけば、授業で重要単語の意味がわからずに雲の中をさまよう心配がない。
アメリカのロースクールが、外国の学生を引きつけられるのはこういうシステムにも一因があるのではないかと思う。
日本では、講義時に参考文献や参照判決が指示されるので、それを授業後に図書館でコピーをして読んでいた。
内容の説明を受けてから読むから、資料は読みやすいのだけれど、これは日本語が母国語だからできるのであって、授業で内容を把握しそこねたら、その後に資料を読んでアウトラインがわかっても、授業を再度聞くことはできないし、授業が理解できていなければ資料の読み方を間違えて、さらに雲の中にさまよい込むおそれもある。
日本でもLSができたが、予習型に切り替わっているのだろうか。それとも復習型のままだろうか。外国人を受け入れる予定がなければどちらでもかまわないが。
なお、私の能力では今のところ復習することができない。翌日の準備で時間のほぼすべてを使い切ってしまうためである。学期末の試験の準備のためになんとか方法を講じないと。

アメリカの大学ではすべての授業がソクラテスメソッドをとっているのかと思っていたが、オリエンテーションで看板教授方の授業を聞いた限りでは、むしろソクラテスメソッドをとっているのは少数のようだ。力のある教授ほど知識を伝授する形式をとっていらっしゃるのではと感じる。
日本の講義と違うのは、語りがうまい、ということである。
ノートや教科書を読み上げたり、話がとつとつとしたりしたりすることはない。
勢いとリズムがあり、一気に話しに引き込まれる。
人前でしゃべる。聴衆をそらさない。
こういう技術を学んで日本に持って帰れたら、裁判がもっと面白くなるかも。

三権分立にしても、二院制の意味にしても、アメリカでは日本よりもすっきりしている。
少なくとも、参議院の一票の格差の論点に関して教科書を読んでいるうちに雲の中を散歩することになり、そのうちに眠くなるなんてことはここではなさそう。
金曜には、日本の議員内閣制と行政による立法の説明を提出しないといけないけど、日本に憲法の教科書を持って来ていないし、そもそもそんなめんどうなことを1ページにまとめられるか自分でもよくわからない。

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Marbury v Madison

朝から雲が多かったが、夕方から風が強く、霧が街を覆う。波のような音をたてて冷たい風が吹き続いている。これが山火事と戦う消防士たちにアドバンテージを与えている、ということなので、文句は言わない。
ヨセミテの2日目にglacier pointまでバスで行ったとき、途中で山火事の跡を見てその惨状に息をのんだ。黒く焦げた立木がまばらに山腹に残っている。幹の半分が焦げた木もある。木々もまた勇敢に山火事に立ち向かったのだと思う。
早く山火事が鎮火しますように。

今日の授業はProf.Paulによる違憲立法審査権。
指定された判決は、当然のことながらMarbury v Madison。
この手あかのついたような古い判決に関してこんなに面白い話が聞けるとは思わなかった。
アメリカ人は、少数の論客を除き、さして疑問を持つことなく、違憲審査を当然のこととしているのかと思っていた。
判決を読む限り、政治的に判決をするのを逃げただけでは、とも思える。

当時の裁判所の社会的地位、マーシャル長官以前の裁判所の構成員の質、マーシャル個人の資質、マディソンが憲法を起草したこと、マディソンとマーシャルの関係、マーシャルの親族関係とその仕事から説き起こして、最後は、どうして憲法は法律に優越するのか、との質問。
憲法を作ったのは誰?女性、マイノリティに投票権がなかった時代だよ。一部の白人男性の代表が作った憲法にどうして女性もマイノリティも代表する議会が縛られるの?

あれこれ考えていると、押しつけ憲法だのなんだのという議論がかすんでくる。
そういえば週末に友人と夜の街に出て、IDがないからだめと門前払いをされたとき、イタリア人がここはアメリカ、規則は1つ、と言ったとき、ああそうか、となんとなくわかった。
多数の民族が一つの土地で一緒に暮らすためには、規則は1つで二義を許してはいけないのだ。

相手方の年齢が問題になる犯罪で、そんな年齢には見えなかったなどと被疑者が言っているというような報道を思い出し、生ぬるいなあ、と思う。
生ぬるい社会には生ぬるいよさもあるけどね。

昼休みに一人が来週からの授業のテキストの指定と宿題が公開されていると言い、その後クラスはあわてふためくことになる。
オリエンテーション中で毎日大学から連絡をする時間がとってあるのだから、どうしてそういう重要情報を伝達しないの?
担当者は親切なんだけど、どこか抜けてる気がする。

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金曜日

金曜日の授業はアルカトラズ見学。
島はかもめの営巣地でもあり、子育て中は営巣地付近は立ち入り禁止。灰色のひなが島のあちこちを歩いている。
Pict1101

入り口で日本語のガイドのイヤホンを借りて入る。
一歩入るとアウシュビッツを連想させる場所があったので、この話題は避けたいと思ったが、中央アジアが話題にしてしまう。付近に東アジアがいると日本に飛び火する可能性があると周囲を見回したが大丈夫そうだ。若いベルリナーが余裕でクリアする。お見事。

移送されて来た人にまず刑務所の規則に従うかどうかの選択をさせたというのには驚いた。
そんな選択がありとは思ったこともなかった。
選択の結果によって収容場所と待遇が違う。

暴動時に海兵隊が天井を破って手榴弾を落とした場所というのもそのまま保存されている。
暴動というよりほとんど戦争のようだ。

見学後、中華料理店で昼食。学生の一人が誕生日なので大きなケーキも準備されていた。
ほとんど全員がお箸の使い方を知っている。どこで教えているのだろう?

その後お誕生日の主役の家に集まり、そこからアメリカンなハンバーガーを出すという店に移動。
当初夜間の寮周辺の治安が悪いので、私は参加できないと言ったのだが、女の子たちが寮で暮らしている男子学生に私を連れて帰るよう頼んでくれる。あまり迷惑はかけたくないのだけど。

イタリア人とドイツ人が共同で借りた家におじゃまして、どうしてこんなにきれいかつおしゃれに暮らせるのだろうかとつくづく感心する。Pict1147

欧州勢はスペイン語、イタリア語、ドイツ語を難なくこなす。
イタリア人がmi casa と部屋を見せてスイス人がbella と応じ(だったと思う)その後早口のイタリア語の会話になったのには呆然とする。
サンフランシスコの家は、寮を含めてかなり古い。それぞれが借りた家や部屋の故障や不具合を笑い話にしている。

イタリア語、ドイツ語、英語が交錯する中で、彼らの文化をつくづくと眺めていたら、さっきからあなたの声が聞こえないけど、話をふられる。
無理だ・・・・。
黙っていたら考え事をしているみたいに見えるけど、と言われ、懸命に言葉を探す。
まさか文化に見とれていたとも言えないし。


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国際スタンダード?

晴れているけど風が強い。
ラテン娘が裸足にサンダルでは寒いとふるえ、北ドイツ娘が頑丈そうなジャケットのファスナーを上まであげている。
そこまで寒い?
ベルリンの青年法律家は間違いなくとても優秀だが、なぜか私をからかって楽しんでいる。
私のカプチーノの発音をラテン娘たちがちがうちがうと直してくれる。
ラテン娘たちが食後にゆったりとたばこをふかしながら歩くと、パリかローマの街角にいるのかと錯覚を覚える。
アメリカのスタンダードが世界のスタンダードではないという見本のひとつか。

午後ネゴシエーション。
私の交渉相手は元気な中国娘。

トルコ人学生が、いいよ、他にもっと高値の買い主がいるからねとふっかけたとのことで、講評時にどうして指示書に書かれていないそんな嘘をでっちあげるのと問われると、これは嘘とは言わないと主張。トルコでは売買の交渉時に当然のことと言い張る。相手方の韓国人弁護士がややお疲れの様子。

ふたを開けてみて、私の交渉相手は指示書の最低売却価格の16倍をふっかけていたことがわかる。
・・・・おそるべし。

それぞれに与えられた価格差が最大約100倍というトリッキーな設定だったのが講評時にわかると、トルコ人学生が韓国人弁護士に、「よし、おまえは友達だ」、と言ったが、これは交渉成立の意味なんだろうか、それとも相手をタフネゴシエーターと認めたという意味なんだろうか。

交渉対象物に価値のある紙がはさまれていることは買い主にだけ情報として与えられていた。この紙の存在を相手方に開示して交渉した組と開示せずに交渉した組に分かれた。
民法(債権法)改正案に従うと、紙の存在を開示すべきだと考えたのだが、本当に民法(債権法)改正案は国際スタンダードに則っているのだろうか?


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ずいずいずっころばしの意味は?

晴れ。お天気。

何もしていないのに疲れる、というか、何もできないことにフラストレーションがたまるというか。
アメリカの大学ご自慢のソクラテスメソッドは、知識よりもアメリカをスタンダードとする国際社会での生き方を教えてくれるのではないかとさえ思えてくる。
手をあげたものが発言するシステムで、もともとが英語を母国語としていない人達の各母国語のなまりを引きずった英語で思いつきをまとまりなく話すのをずっと聞いていると私は何をしに来たのだろうかと思う。
手をあげるタイミングもわからない、他人が話しをしているときに発言しようとした学生は注意されるが、教授の発言途中で誰かが手をあげると話を中断して学生に発言させる。
教授の説明を聞こうとしているとわけがわからなくなる。

昼休みにパキスタン女性から、私の名は「空」を意味するがあなたの名は何を意味するのかと聞かれる。
「Asuma」という彼女の名は初日から気になっていた。オリエントを起源とする「光」「東」を連想させるので。
なぜか沖縄の話題になり、沖縄の人は日本人に対してどのような感情を抱いているのかと尋ねられる。長い歴史があってね、から始める。

夕方、授業登録の指導を受けに指定の時間の少し前に教授室の前に行くと、数名の学生が並んでいる。指導が終わった人とこれからの人。時間が遅れ気味になっているらしい。
ベルリン男性が日本の子供の歌を知っていると「ずいずいずっころばしごまみそずい」と歌ってくれるのでドイツ人と中国人とイギリス人に遊び方を教えてあげ、ついでに「かごめかごめ」も披露する。
調子にのって「おいで愛しい5月よ木々はふたたび緑になり」とドイツ語で歌うとgruenのrがlに聞こえるよと指摘される・・・。
ひとしきりそうしているといつも思慮深くやさしい笑顔を浮かべているスイス人女性弁護士が現れる。

オリエンテーションが始まってから、散歩もできない。
目が合うと笑いかけてくれるLLMのクラスメートと一緒にいるからなんとかなっているというか・・・。
オリエントーションが終わってJDの中に混ぜられたらどうなるのだろう?

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ベトナム料理は世界をつなぐ?

朝霧雨。少し寒い。
昨日の日中とても暑いと思っていたら夕方から西風が霧を巻きあげて街を包み込み、今日は風が強く寒い。

ランチ。どこに行こうかと思っていたらエレベーターでChina girl が笑顔で「こんにちは」と言ってくれたので「ニイハオ」と返し、南中国の彼女たちについてlittle Saigonのベトナム料理店に行く。
彼女のお薦めの店が混んでいて、並ばないといけなかったので、隣の中国サンドイッチ店でいいじゃないと言ったけど、味に妥協はない。結局並んでフォーを食べる。
人気店だけあっておいしい。

教室に戻ると韓国人弁護士が一人で資料を見ているので、勉強?と声をかけるとランチはどこに行ったの?このあたりでいい店ある?
ベトナムのフォーの店というと、興味あると言うので、彼女が詳しいとChina girlを呼んで話に加えると横から北ドイツ娘が私もベトナム料理に興味があるので連れてって、と参加する。
ベルリン男性が、ベルリンのサービス業はひどいサービスで有名なんだ、まるで来てほしくないみたいな態度なんだ、日本じゃお客様は王様なんだろう?とベルリンのレストランのサービス事情についてひとしきり説明。

食は世界を結ぶ・・・?

3時のブレイクには、イラン系フランス娘が広間のピアノでショパン。

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第一日目

晴れ。暑い。

今日から学校。プログラムを見ると説明を聞いて学校の施設を見学して回り、IDカードを作るだけだから、たいしたことないだろうと出かける。
・・・どうして他人の話を聞いて、そんなに広くない建物を見学して回っただけでこんなにおなかがすくのだろう?

全員が集まって、資料の配付を受け、朝食を食べながら自己紹介。約30人。今年は昨年の倍で、こんな大人数は初めてとのこと。
外国人向けプログラムだから、北米とカナダは当然いないが、それ以外はアフリカとアラブを除くほぼ地球全域をカバーしているようだ。
南米は、欧州は、アジアは、アフリカは?アフリカいないの?来年はアフリカから採りましょう、との学長の言葉にdiversityに対する信仰のようなものを感じる。
欧州は?との問いに一人の学生が手をあげたものかどうか逡巡している。トルコ。
西から行った人は東を感じ、東から行った人は西を感じると言われる地だけのことはある。

Chinese girlsが多い。けど、一口にChinese girls と言っても、北京、上海、深セン等々、でもしかしたら別の国ぐらいに違うのかもしれない。
なぜか彼女たちはそれぞれ英語名の通称を名乗っている。

優雅に長いスカートを揺らして歩くのはパキスタン女性。
愛くるしいインドgirl. 青いと感じるほど色白なのはルーマニア女性で、押し出しのよい紳士はコロンビア弁護士。

韓国人弁護士は控えめな様子でシャイなほほえみを浮かべている。ヨンホです、ヨンと呼んでくださいとのこと。控えめでシャイな笑顔はさすがに今風の韓国男性だ。私が大学院にいたときの韓国人留学生はもっと無骨だったなあ。
Chinese girlが、中国、韓国、日本、私たちleagueねと言ったときには、同盟と翻訳して一瞬たじろいでしまった。太平洋のこちら側ではそんなleagueもありか。
いずれにしても私たちはお互いに「こんにちは」と「ありがとう」をそれぞれの言葉で言え、お互いの国をすばらしいと讃え合い、行ってきた、または、行ってみたいと言うほどに知識はあるのだ。

この中にいると、diversityこそが力を生み出すのだとの信仰もあながち間違いではないのではと思えてくる。

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明日から学校

晴れ。暑い。風は弱い。

ジャパンタウンのarty(美容院)に行く。
日本を発つときには美容院をどうしようと心配していたが、問題なし。
手早く質の高いサービスで日本にいるのと変わらない、むしろこちらの方がよいくらい。
日本人の美容師が日本語で応対し、日本の雑誌が並べられ、日本茶を含む飲み物およびマッサージ付き。

これでほぼ生活に必要なものはそろった。ないのは運転免許くらい。寮で学生生活をするのであれば車は必要ないだろう。

ジャパンタウンは今日もお祭り。
美容院を出るとピンクの風船がふわふわ漂っているそれを追いかけるようにしゃぼんだまの群。
周囲を見渡すと子供がシャボン玉を吹いている。
広場ではハワイアンのライブ。
馬鹿陽気のカリフォルニアの空に白いかもめ。微風。日章旗を中央に向かって左に鷲のサンフランシスコ旗、右に星条旗。
空はどこまでも青く、道はどこまでもまっすぐにのびている。
女性が舞台に上り、音楽に合わせてフラダンスを披露する。

太平洋を隔てて日本、ハワイ、カリフォルニア。
ゆったりとした音楽に3国の歴史を重ね合わせてみる。

帰りにSt. Maryに立ち寄り、しばらく天井のステンドグラスを眺めていて、東側の下から上に青色が薄くなり、頂上付近が黄色、西に向かって赤、オレンジとなっているのに気づく。
カリフォルニアの強い日差しがステンドグラスを通して差し込む。
窓の外にはサンピエトロを模した市役所の屋根。
この教会はとてもよく計算された建物だ。

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夏休み最後の週末

よく晴れて暑い。

昨日引っ越し。12階から11階に移動しただけだが、よくこれだけ荷物が増えたな、と思う。移動先の部屋は家具付きということだったが、食器、寝具、タオル、まな板に包丁、料理用ミトンに台所用タオルまでついているとは思わなかった。長期滞在のホテル並。

明け渡す部屋を掃除し、新しい部屋に荷物を押し込んで、窓からの眺めも違うし、知らない場所に来たみたいとちょっと落ち着かなかった。
もう窓から噴水も国連旗と星条旗が仲良く並んでいる様子も見えないのがちょっと寂しい。
あの部屋にいる間に書きたかったフレーズがあったのに。
「僕の部屋から噴水が見える。」(ガルシア・ロルカ)

落ち込んでいたのもつかの間、夏休み最後の週末だからと韓国スパに出かける。
入り口はちょっとひるんでしまうような西部劇の町のほこりっぽい店みたいな感じだけど、サウナもスパもマッサージもすてき。
もっと韓国風だともっといいのに。

途中St.Mary 教会に立ち寄り、ステンドグラスを鑑賞する。さすがに見事。
天井を十字に色違いのステンドグラスが交差している。
外観はモダンでありながら、教会建築の様式はおさえていると感心する。
この教会を維持するのに1日いくらかかります、寄付をしてください、と書いてあるのはさすがアメリカ的というところか。
日曜の午後には無料のオルガンコンサートがあると書いてあり、推奨寄付額5ドルとなっている。
最初から入場料5ドルとしないのは税金の関係があるのだろうか???

ジャパンタウンがにぎやかだと思っていたら、お祭りをしていた。
屋台が並んで、野外ロックコンサートをして、でも屋台の食べ物はベトナムだったりハワイだったり、中国だったり。
焼きトウモロコシ屋さんは、葉っぱごと焼いて、焼き上がったり葉っぱをはがして、何かの液体(醤油?)にどぼんとつけて客に渡している。
スペイン語を話す一行が食べている。おいしそう。蒸し焼きみたい。
大きなトレイに山盛りの何かをのせて道ばたで食べているおじさんを見てどの屋台の何を買ったのか尋ねようかと思ったけど、たぶんこれだと予測して注文をすると似たようなものがでてくる。
それを道ばたで食べていたら、東洋人のおばさんからどこの店でなんと言って買ったの、と尋ねられた。

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リサイクル事情がよくわからない

晴れ。今日はことのほか日差しが強くなるらしい。

ゴミ捨て室に入ろうとすると張り紙。
止まれ、リサイクル箱とゴミシューターの違いのわからないstupidは入るな、と書いてある。
なんてストレートな物言い。
確かに引っ越しラッシュでこのところリサイクルボックスにいろんな物が入っていた。

けど、分別しろというなら、もう少しリサイクルボックスを細かく分類してほしい。
有害危険ゴミやガラス瓶、プラスチックの回収箱がない。
ネットで検索すると、プラスチックにリサイクル番号が書いてあり、何番から何番についてはどうとか書いてある。
回収番号付きのビニール袋を生ゴミ捨てに使っているけど、本来はリサイクルすべき物ではと悩んでしまう。
かといって生ゴミを全部シンクのディスポーザーにつっこむ勇気もない。
そんなことしたら下水がものすごい富栄養化されて海が汚れないか。
どうしたらいいんだろう。

ネットでは、回収されたゴミは手作業で分類されていると書いてある。
気の遠くなるような作業だ。
焼却ではなく埋め立てられているとのことで、お総菜屋さんのフォークを見ると、自然に還るとなっているから、でんぷんでできているのだと思う。
結局この国の人は几帳面なのかおおざっぱなのかよくわからない。

ところで、stupid というのは先日大統領が使って大騒ぎになっていたけど、ごく普通に使われる表現なんだろうか?


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美しいアラモ

晴れ。

ラジオ付目覚まし時計を買ったので、NPRのニュースを聞いているが、どうしてクリントンの乗った飛行機がLAに降りたのかとか、ゴアの名が出ているのはどうしてか、とか、わからない。
Googleのニュースを見て、ようやく謎がとける。

朝のニュースでrecessionのため土曜日の郵便配達をやめると言ったように思うけど本当か、というのは日本語版のGoogleの記事で出ていなかったので、英語版で見て、やっばりそう言ったのね・・・・ってラジオを聞いている意味あるのだろうか?

従兄弟に勧められてAlamo Sq.へ散歩。途中Hayes Valleyに立ち寄る。
こんなに美しい町並みが市役所の南西にあったとは知らなかった。
おしゃれなショップやカフェやレストランが並んでいる。
アラモは落ち着いたたたずまいのビクトリアンハウスに囲まれている。
こんな場所でこんな家に住んでいる人があるのか、と羨んでしまう。公園ではそれぞれ自慢の犬を放して遊ばせている。こんな公園で遊んでいる犬もいるのか、と羨んで・・・?

藤田先生の品格ある英語の中に、アメリカの三倍賠償の賠償金の半分は州に入るので、連邦の裁判所がどう言おうと州の裁判官は賠償金を認めたがる、と書いてある。
知らなかった。三倍賠償の賠償金の半分が州に入って、それが予算化される・・・となるとこれはもう立派な産業。
私が陪審だとしても、隣人である州の住民が州と何の関係もない企業によって損害を被ったと嘆いていて、賠償金を認めてあげると、人助けにもなる上、自分の税金だって安くなるかもしれないと思うといそいそと賠償金を認めそうな気がする。
個人が受け取る賠償額にしたら大きいとは思わないのかと思っていたけど、州の予算として考えたら、ちょっとの額では自分の税金が安くなることはないから、個人が受け取るかどうかは別にして、州の予算にふさわしい額を考えてもおかしくない。

ところで、連邦裁判所での三倍賠償は全額被害者に入るのだろうか。
そうすると、州の裁判所に持ってゆくより、連邦裁判所に持って行った方がよさそうだけど、連邦裁判所だとそもそも損害賠償の額が高くならないのかもしれない。

アンビュランス チェイサーと言うと、なんだか仕事にあぶれた弁護士がほそぼそしているイメージだったけど、インドの爆発事故の翌日には100人からのアメリカ人弁護士が飛行機に飛び乗って、と書いてあり、ほそぼそどころか立派な産業だと思う。
なんて決断の早い。予定の仕事はキャンセルして行ったのだろうか。被害者や遺族をどうやって捜し出したのだろう??

訴訟や裁判を産業にしてしまうこの国の人は本当にタフな精神構造を持っていると思う。


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新しい世界、新しい冒険

晴れ。
大学から後4日でオリエンテーションが始まるとの通知が届く。
ほとんどの皆さんはサンフランシスコに到着し、新しい冒険の始まりを楽しんでいることでしょう、と始まっている。
新しい世界、新しい冒険って宇宙大作戦?ここ西部のフロンティアではなんでもかんでも冒険になるらしい。

萩尾望都の「11人いる」は大学に管理された「危機」の中で、緊急ボタンを押せば救助が来るという設定だった。ボタンを押すかどうかでもめていた。押せば助かるけど自力で危機を解決できなかったと不合格。
その続編は大学の外の緊急ボタンのない現実の危機だった。
私の好きな「100億の昼と千億の夜」(萩尾望都版)は終わりのない戦いというより、世界を終わらせないための絶望的な戦いで、そしてエントロピーが増大するのを止められない以上、必然的に負ける戦いだった。
阿修羅が魅力的だった。
そういえば、出発直前に奈良に用事で行ったついでに興福寺の阿修羅にお会いしに行ったら、九州にお出かけでお留守だったっけ。

後任をお願いした先生からメール。事実が認定できないとの理由で敗訴との判決が届いたとのこと。
裁判官って自分のおつむが悪いから事実認定できませんと正直に判決文に書くからすごい。
もっともこういう判決はしばしばもらうし、こういうのを控訴審でひっくり返すのは私の得意とするところだった。
この人だめだと思うと、さっさと結審してねと言って判決文を書いてもらい、どこでこの人が迷路に入ってしまったかを見つけて控訴審で説明してあげると、すぐに控訴審で判決がもらえる。

アイザックアジモフの作品に「神々自身」というのがあった。
無知を相手にしては神々自身の戦いもむなしい、というもの。
あれもエントロピーの増大を止めようとした話じゃなかったっけ。

長かった夏休みが終わるのをちょっと残念に思っていたけれど、大学からの通知文は、これからわくわくするようなおもしろい冒険が始まるからね、という感じで、新しい世界、新しい冒険、新しいフロンティアに向かうエンタープライズの乗員気分になってくる。
こういう文章は、西海岸特有のものかしら。

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Yerna Buena Garden

晴れ。日差しも風も強い。

moving sale で購入したcoffee maker でコーヒーを沸かし、ミルクを・・・ってミルクが・・固形???
何が起きたのかとネットで検索すると、脂肪分の高いミルクを低温に置いて振動を与えると固形になり、振動を与え続けるとバターになるとなっている。
日本のミルクに近いものを購入しているはずなのだが、日本のミルクには乳化剤か何かが入っていて、固まらないらしい。
それはいいけど、コーヒーに固形ミルクを入れても沈殿して意味がないし、どうよう?

Market Street の南に行くのは初めて。
SFMOMA に行くが、De Young の方がおもしろかった。
ちょっとがっかりして外に出ると道路の向かいがgarden となっていたので、入る。

別世界が広がっている。ここは秘密の花園か。
木陰の道に入ると、目の前でハチドリがホバリングしている。テレビでは見たことがあるが、実物を見る日が来るとは思わなかった。
正午の鐘が響いている。
音の聞こえる方へ歩いて行くと、スペイン時代のだろうかと思われるクラッシックなたたずまいの教会が隣接している。
芝生の上でランチをとる人、昼寝をする人。

人工の滝が流れていて、その裏側にも歩道がついている。
滝の裏に行く道の壁にはキング牧師の言葉が書かれている。
決して満足することはない、正義が滝のように流れ落ちてくるまでは。
この滝はこの国の正義の象徴なのだろう。

憲法で保障された自由をすべての人が享受する・・・
この国の自由。
飢える自由。凍えて路上で死ぬ自由。
生存権保障のない憲法。

子供達は一緒に路上で遊ぶ。別々に学校に行く。学校から戻って一緒に野球をする。子供達を別々の学校に行かせることは憲法上の平等に反する。
それでもこの判決は誇るべきものだと思う。
なお、個人的には、この平等を実現するために子供達をスクールバスに乗せて遠方の学校に通学させるというのはどうかと思う。
一緒に路上で遊んでいた子や、学校から戻って野球をする子と同じ学校じゃないじゃない・・・・。

この滝の中身は一体何なんだろう?

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官僚たちの長い長い夏?

晴れ。風が強い。とても強い。
寮の掃除機は、使い勝手がいまいち。狭いスペースには入らないのでおおざっぱな掃除しかできない。この掃除機もしかしてかえってほこりを巻きあげるだけでは?

品格のある英語Lesson 3 は日本製カラーテレビダンピング事件(1986年)。日本のカラーテレビが、日本で買うよりもアメリカへで買う方が安かったことで、アメリカの会社が日本のメーカーを提訴。
NHKでしていた「官僚達の夏」と重ね合わせると裏表が見えるようでおもしろい。

原告の主張が、日本の会社が謀議をしてアメリカの市場を独占(寡占)し、その後に価格をつりあげる予定というものだったので、過去20年かけてもその目標は達成されていないと、目標達成の兆候もないので、目標達成にはまだまだ時間がかかりそうだと請求棄却。
裁判所のロジックはそれはそれでわかるし、日本の消費者に高く売りつけた儲けでアメリカの消費者に安く売って、アメリカ人に文句を言われるのも筋違いな気がする。

バブルのころ、海外ブランド製品が日本で買うのと海外で買うのに価格差が大きいことが国会で取り上げられたところ、官僚のお答えは、輸入にコストがかかっているので、日本で買う方が安いなら問題があるが、日本で買う方が高いというのは当然でしょう、というものだった。
それはそうだろうけど、内外価格差は輸入コスト程度じゃないのでは、と思った。

「官僚達の夏」では、国内のテレビメーカーを合併させて寡占状態にし、国際競争力がつくまで海外製品の輸入禁止措置をとり、中型テレビというアメリカのメーカーが製造していない分野で国際競争力のある産業に育成する、ということを目論んでいたと記憶する。
なお判決の解説によれば1986年当時は、通産省の指導でメーカーに最低輸出価格を守らせ、アメリカの産業に配慮していたとのこと。

さてこうなると、原告アメリカ会社の言いたいこともなんとなくわかる気がする。日本は国をあげてテレビの輸出を保護育成産業としており、しかも日本の会社はアメリカで安く売るための資金を日本人に高く売ることで得ていたから、そんな会社と競争させられるのはたまったものではない、ということではないだろうか。

しかし、それでは日本の価格と同じ価格でアメリカで売れ、ということにすると、不利益を被るのは安い日本のテレビを買えなくなるアメリカの消費者ということになる。

むしろ、怒れ日本の消費者、という気もするが、怒ったところで上記肩すかしのようなお役人様の答弁を聞かされるだけだしなあ。

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タフでなければ生きていけない・・・

ヨセミテのビジターセンターの隣に博物館かあり、インディアンの住居を再現した一角がある。薄暗いその一画で小柄な白髪の女性がかごを編んでいる。観光客に求められて写真撮影に応じたりしている。

かつてこの地はインディアンが住んでいたが、今は欧州から来た移民がこの地を支配している。
支配者の側にも滅亡した民族に対する感慨はあるらしく、観光客のおじさんがビデオを回しながら熱心に質問している。
あなたはここの出身なんですか。

いいえ、私はBay areaの出身でね・・・・・

一瞬しらけたのは私だけだろうか?
もっとも、この谷の最後の生き残りだと答えた方がチップを多くもらえたような気もするけど。

De Young Musium には昔のアメリカの生活の様子を描いた絵が多数飾られている。
その中に、男とmountain lion を描いた絵がある。男は座っていて、その前にlionが横たわっている。
男の手には血のしたたる大きなナイフと拳銃。
ごていねいに、ナイフと拳銃の実物も展示してある。
ヨセミテの観光案内に、mountain lionに襲われたら戦ってください、と書いてあったのは冗談でもなんでもなく、この地の人達の伝統であるらしい。

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点描

朝は寒かったが、昼過ぎから晴れ。陽光は強いが、日陰は涼しい、というかやや寒い。基本的に歩道の日陰側を歩いて、寒くなると日向側に横断するという歩き方になる。

同じ会派の52期の女性から昨年から対岸で暮らしていると連絡をいただき、一緒にランチ。
内陸である対岸の気温はBay areaより高いとのこと。内陸は昼夜の温度差が大きく、内陸の気温が上がるほど海霧が発生して沿岸部が寒くなると教えてもらう。
なお、西海岸だから暮らしやすいのかと思っていたら、対岸の町よりBay area の人の方がalienに優しいとのこと。観光客が多いので、とにかく相手の言うことを理解してあげようという姿勢があるらしい。

Golden gate park の屋台でチュロを売っていた。ミスドのハニーチュロを思い出して1つ買うことにしたら、屋台のお兄さんがものすごく嬉しそうな顔をして足が宙に浮きそうな様子だった。日本のマンガかアニメファンに違いない。視線が私を通り越して別の何かを見ている様子だもの・・・。You are very welcome とまで歓迎されたのはさすがのBay area でも初めて。
麻生さんが日本の生き残りの産業としてアニメを取り上げようとしたのは間違いではないと思う。品がいいとか悪いとかいう問題はあるかもしれないけど。
チュロは大きくて長くてシナモンと砂糖みまれでシナモンも多量に食べると薬くさいということがわかった・・。

朝市のポップコーン屋さん。Pict1084
Popcorn なんて珍しくないなんて言わないで。なにしろこのおじさんが大きな鍋を大きなへらでがらがらかき回して作っているんだから。
商標はGolen Rush Kettle Korn。江戸末期と変わらない方法?
注文すると袋にいっぱいつめて渡してくれる。まだ暖かい。ところどころ焦げている。バターを使わず、塩と砂糖で味付けしてあるのでしつこくなく素朴な味。
ヘイズ、カーリー・・・

 


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Tutankhamun展(デヤング美術館)


朝晴れているのを見て、ゴールデンゲートパークへ。
muniバスが大学前からででいる。

公園らしきものが見えたので適当に降りて中に入る。
公園というより森林に近い。公園の中を広い道路が走っていて、バス停もあれば観光バスも通過する。

せっかく来たからとデヤング美術館に行き、特別展のツタンカーメン展のチケットを買おうとすると、入場は午後4時30分からになると言う。時刻は午前11時半。
たぶん私が英語を聞き間違えているのだろうといいから売ってくれと言うと、心配そうに払い戻しはできないが本当にいいのか、と言う。かまわないと答えるとようやく売ってくれた。32ドル。通常の展示室の料金10ドル込み。結構高い。
渡されたチケットを見ると入館時刻4時30分と書いてあった・・・。
今度から信じられない説明をされたら、私の耳を疑わず、常識の方を疑うことにしよう。

とりあえず通常展に入る。アフリカ、オセアニアの物品の展示。民博の研究員がうらやましがるのではという充実ぶり。昔NYの自然史博物館に行ったときにはオセアニアの収集品が貧弱で、大西洋側だからだ納得したことがあるのだが。
展示品の中で気に入ったのがアメリカンアールヌーボーのティファニーのランプ。興福寺の宝物館でも一番のお気に入りは一対の鬼が持つ灯籠なので、もしかしたら私ランプが好きなのかも。
時間が有り余るのでミュージアムショップに行くと、アートキューブコレクションにティファニーのランプがあったので、サンプルでぱたぱたして遊んでいるうちにほしくなり購入。キューブを展開したりたたんだりすると違う模様が現れるというパズルとアートを組み合わせたような一品。

食事をしてもまだ時間が余るので、外に出て、バラ園、植物園を散歩する。途中日本庭園もあったけど、また今度。Pict1089_3Pict1091Pict1099

恐竜の足跡もある太古の森?ここはジュラシックパークか。Pict1101

りす。

Pict1103

4時過ぎに美術館に戻ると、4時半入場者の長い列ができている。エジプト展は今まで何度か行ったことがあるし、カイロの博物館にも行ったことがあるし、世界不思議発見も見ている。ザヒ博士がツタンカーメンのミイラのCTスキャンをしたとか書いてあるけど、ザヒ博士もよくテレビに映っていたので、目新しくはない。アメリカ人は展覧会に長蛇の列を作るほどエジプトが珍しいのか?

列は途中で区切られて少人数に分けられて地下へ。地下でさらに古い大きな木製の扉を模した扉の前で止められ、薄暗い中でビデオの説明を見せられる。期待感が高まる・・というよりもはやディズニーランド?
扉が開かれ、いよいよ中へ。

とにかく素晴らしかったです。今まで見たことがないほど絢爛豪華な展示物の数々で、あまりの迫力に圧倒されました。
適度に混雑はしていましたが、展示物が見られないほどではなく、しつこく人数制限をしているだけのことはありました。
ツタンカーメンの家系とその一生を順に追う展示となっており、細面のツタンカーメンの父を見て気の弱い人だったのではと想像したり、ネフェルティティの優美な美しさと芯の強そうな様子に、他の妃の生んだツタンカーメンをどう思っていたのだろうと考えたり、ツタンカーメンが子供のころに使っていた小さな椅子を見て、誰が抱き上げてここに座らせたのだろうかと想像したり。
日用品の優美さと豪華さ。飾り用の金の短剣は、単独で見ても感動はなかったのだけれど、ミイラの上に置かれていた画面を見て、19歳の王の死の旅に守り刀を持たせた人の気持ちを思う。妃は泣いていたのだろうか。王の3か月の娘の小さな棺も置かれていた。夫と小さな娘を亡くした妃はどのような思いだっただろう。

一見の価値あり。

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ギラデリのチョコレートを食べよう

晴れ。雲が多くて風が強い。
NYBarが終わったためか、昨日から引っ越しが始まっている。エレベーターに不要となった家具等のセールの張り紙があったり、廊下に巨大ソファが置いてあったり。
オートシートフィーダーの壊れたプリンター5ドルの張り紙。手で1枚ずつ入れれば問題ありません、と書いてある。高いのか安いのか?

1年したら私もここを出るのか。そのときには別れを惜しむ友人がいるのだろうか?
研修所の寮を出るときには、ばたばたしていたし、友人とも大阪で再会するので、それほど感慨に浸ることはなかったけど、ここで出会って別れた人とはもう一生会うことがないのかもしれない。
萩尾望都の「11人いる」みたい。もっともあれは続編で再会することになり、悲劇が起きるのだけど。

音楽狂氏も心配してくださっているが、授業についていけるかは本人である私も切実に心配している。
ということで、持参した本を読み始める。
英語と法律の双方をいっぺんに勉強できるだろうという安直な理由で購入した『品格ある英語を学ぶ』(藤田泰弘)。これが予想外におもしろい。
ゲティスバーグの演説のgoverment of the people, by the people, for the people が、実はマーシャル長官の判決文の見事で的確な要約で、この判決文の一節が日本国法の前文の元にもなっている(ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し(of the people)、その権力は国民の代表がこれを行使し(by the peopel)、その福利は国民がこれを享受する(for the people))、なんておもしろすぎてトリビアなんてレベルじゃない。
著者は弁護士で東大の法科大学院の講師となっているが、こんな授業を聞くことができるなんて東大生がうらやましい。

なお、people とは、国(union)が州(state、国)の権利に対抗するための葵の印籠、錦の御旗だそうだ。

ホームズ判事の著書の有名な一節、法の生命はロジックではない(The life of the law has not been logic) を読んだとたんに、松浦教授(現名古屋大学)が法理学の授業で、「ホームズ判事は法とはロジックではないと言っているのですよ」とおっしゃったお声をあの端正なお顔とともに思い出した。

スカリア、ブラックマン、レーンキストなんていうお名前を見ると、松井教授(現UBC)の授業を思い出す。
法理学は松浦教授に、アメリカ憲法は松井教授に、民法は潮見教授に教わった。思えば贅沢で豊かな学生生活だった。
・・・そんなことは思い出すけど、肝心の英語の判決文を読む速度が戻らない。もう少しトレーニングをしたら思い出すかしら。

そういえば、シビックセンターにある州裁判所の建物には、アール ウオーレンの名がついている。戦時中日系人を強制収容した知事にして連邦最高裁長官。 日系人の強制収容の実績を買われ、保守派と信じて任命されたのに、人種別学校を違憲だと断じた人。
人って複雑な生き物だ。

藤田氏の最高裁判決の解説がまたおもしろい。なにしろ「法の生命はロジックではない」わけだから、政治的、経済的背景まで読み込んだ解説がなされていて、最高裁判決といえどなかなか一筋縄ではいかないと思わせる。

勉強のお供にエンバカデロで見つけたゴディバを持っていたのだけれど、やはりここはこの地に敬意を表してギラデリでなくちゃ、と思い、ユニオンスクエアまで買いに行く。50個入りの袋が20ドル弱。食べ慣れるとこれはこれで。

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