民法(債権法)改正に関する講演(内田貴先生)

晴れ。出勤時は小雪。天気予報を見ていると1日おきに気温が上下しているようだけど、気温差はあまり感じない。

内田貴先生の民法(債権法)改正に関する研修会。司会のT先生が開会の挨拶のとき大まじめな顔で「メリークリスマス」と仰ったときには、どう反応しようかと悩んだが、10秒ほどしてT先生らしいダンディズムなのだろうと納得することにする(ここは大阪なのだが)。
内田先生もダンディだし。

消費者契約法も民法に取り込もうという民法(債権法)改正案には、かねてから無茶ではないかと疑問を抱いていたので、内田先生がそれについてどのような説明をなさるのか興味津々。

民法(債権法)改正の目的の一つに国民が読んでわかる法律にする、というのがある。
国民が消費者として騙されたかな、と思ったときに、まず取り引きの基本法である民法を見るだろう、そうすると詐欺という条文があり、効果は取り消しと書いてある。
これで取り消そうと思ったが、騙された、とまでは言えないと思い、あきらめる。
消費者契約法には、重要事項について事実と異なることを告げられたら、取り消しができるとなっているが、民法と別の法律を見ることに思い至らなかった。

こういう事態を防げるでしょ?ドイツでは消費者に関する法律も民法に取り込まれているし。
というご説明。

きつねにつままれた、とまでは言わないけど、なんとなく????
病気かなと思って「家庭の医学」を読む。ぴったりの症状が見つからないから、病気じゃないなと思って何もしない。これで治療が遅れて手遅れになったら困るでしょう?なんて議論をするだろうか?
そもそも騙されたかな、と思って民法を見るほどの人が、その前に消費者契約法を見ないなんて言えるんだろうか?
第一内田先生は現行民法は1040条ほどしかなく条文数が少ない、数千条の法律にすべき、というご主張なのだから、その中から全くの素人が詐欺の項目を見つけるのは困難じゃないのか?

と思っていたら、消費者保護委員会が作成した「民法(債権法)改正に関する意見書」が届いた。
消費者契約法の民法への取り込み反対の意見書。

まだ改正の必要のある消費者契約法を民法に取り込むと、改正のスピードが遅れ、発展が阻害される、改正では特定商取引法や割賦販売法は民法に取り込まないと言っているので、一覧性は理由にならない、借地借家法も取り込まれないとされている、ドイツではEU指令の国内法化と民法が併存していることに批判があり民法に取り込まれた、消費者庁ができたときに、消費者契約法が法務省の管轄となれば消費者行政の一元化がはかれない等々。

ちなみに借地借家法を取り込まないとしているのは政権が変われば内容ががらっと変えられるおそれのある法律だからとのこと。


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