IPO研究会(売れ筋保険)

晴れ。もしかしたら梅雨は終わってしまったのだろうか?

IPO研究会。「上場会社向け売れ筋損害保険商品とその開発の流れ」について保険会社の方からレクチャー。

会社役員賠償責任保険。
これは受験生だったころから保険料を会社が負担してもよいのかという論点があったので知っている。
おそろしいことに「J-SOX法」というマジックワードが販促になるらしい。
新しい義務ができると、新しいミスが生じる可能性があり、新しい賠償責任が発生する可能性があると保険の出番。風が吹けば・・・・を連想してしまう。

ディスクロージャー賠償責任保険。
?一瞬何のことかと思ってしまった。金融商品取引法上の義務に関する保険。

敵対的買収対応費用保険(特約)。
?そんなもの保険でカバーしてよいのか?現経営陣の保身のための費用だったりしたら、どうするのだ、と思ったけど、現経営陣が保身のために費用を湯水のごとく使って、その分会社が損失を被ると困るから、かけておく保険なんだな、と納得(納得してよいのか?保身のために使用したとわかったら、経営陣に損害賠償請求をすべきでは?しかし、勝てば官軍というか、そう判断されるのは防衛に失敗したときだけだろう。防衛に成功したときには、敵対的TOBが会社の価値を毀損するものであるとされるはず。)。なお、支払われる保険金には上限があるとのこと。

ファンド運営事業者向け責任保険。かなり高額の商品らしいので、ファンドの配当に影響するのではとの心配に対し、ファンドは保険料を負担しないとのこと。
そうなると、会社が取締役の保険料を負担することが再度気になってくるが、会社も報酬の上乗せという形にすれば、取締役が保険料を負担することになるからあまり違わない・・・かな?

個人情報漏洩保険も法律ができ、義務ができれば、の口だろう。
業務過誤賠償責任保険。建築確認検査機関向けの商品もあるとのこと。

リスクがあるところ保険あり、というか、保険ってたくましいなあ。

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信託法研究会(従業員持株会)

曇り。ときどき雨。植物がすくすくと育ち、公園に可憐な、または、色鮮やかな花が咲いているのを見ると、梅雨もよいものだなと思う。
子どものころ、この季節はウシガエルが賑やかに合唱していたものだが、公園の溜池の護岸工事をしたらみごとに1匹もいなくなった。

信託法研究会。テーマは従業員持株制度と信託。
従業員持株制度は以前からあったのだが、それと信託を組み合わせるとどうなるのか、というお話。
メリットは、株価の安定。長期的なそれではなく、短期的な安定。で、どういうことかと言うと、それほど流通量が多くない上場企業で従業員持ち株制度をすると、毎月持株会が購入する直前になると株価が高騰し、その後下落するということを繰り返し、持株会は必ず高値で株を購入することになっていたのが、信託を用いて、最初に借入金でまとめ買いをし、毎月返済すれば、高値で購入することはない、とのこと。
まとめ買いをすることが知れたら(というか広報する必要があるだろうけど)、すごく株価は高騰するのじゃないか、という疑問はこの際ちょっと置いておく。

株価が上がるか下がるか将来の予測はできない。最初の借り入れは会社が補償(または保証)をする仕組み(そうでないと金融機関は貸してくれない)だから、株価が下がったとき(会社の業績悪化時)に取締役が善管注意義務を問われないか、という問題がある。

最初の借入金は新株発行の対価として会社に支払われているのだから、最初にもらいすぎた分を後から返すだけ、という話や、会社が倒産するほど業績が悪化すれば、保証も補償もできないから善管注意義務に違反は問題にならないとか(大地震で建物が倒壊したときに手抜き工事が問題にならないのと似たようなものだろうか?)
、会社法と信託が交錯した領域での議論に興味が尽きない。

事前に善管注意義務違反にならない、ということの弁護士の意見書が必要とのことだが、この仕組みを考案したのは証券会社側の弁護士で、その人の作成した意見書には、これは証券会社から見た善管注意義務についての意見だから、会社側には使用できない、との使用上の注意が記載してあるとのこと。
つまり、会社側として善管注意義務違反にならないとの意見書を書くのはなかなか大変で、あぶないからやめておけ、という理由はいくらでもあるが、それでも制度に意味はあるからなんとかしたい、という場合にどうするのか、という問題らしい。
実際に意見書を書いていらっしゃる先生が考案されたアイデアを聞いて、なるほど、と感心しているとあっという間に時間が経ち、研究会はお開きに。

金融機関と証券会社が組んでこの制度を推進しているとのこと。なるほど金融機関は確実な融資をして金利が入るし、証券会社は新株の発行やら売買やらで手数料が入るし。

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企業防衛シンポジウム雑感-最高裁決定のハードルは高そうだ

晴れ。暖かい、というより陽気。

企業防衛シンポジウム。
ブルドックソース最高裁決定にもかかわらず、取締役会または株主総会普通決議での防衛策の導入と平時の導入がメインとなっているらしい。
その理由は簡単で、防衛策の導入について特別決議をとることができない、ということらしい。
機関投資家が承諾してくれないので、せいぜい過半数(と言っても議決権を行使するのは7割とのことだったから、35%強の株主となる)の賛成しかとれない。
それなら防衛策導入をあきらめるかと、というと、それもなんだから、ということで、普通決議で導入。
しかもブルドッグと異なり買収者に損害を与えるスキームをとるとのこと。
ブルドッグは事前の警告がなかったから買収者に損害を与えることができなかったが、事前警告型だと買収者は事前にわかって買収を始めたのだから経済的損失を与えてもよいだろう、との説明。

ちょっと待って、と思う。
そもそも3分の1以上(もっとも議決権が7割しか行使されていないとすると24%程度)の株主が嫌がっているのに、防衛策を導入してよいのだろうか?
最高裁決定は、防衛の必要性(株主共同の利益が害されるか否か)は、圧倒的多数の株主が防衛策に賛成したということで認めたのではなかったっけ。
ということは、普通決議しかとれなかった場合は、必要性について、普通決議があったこと以外にも裁判所が納得する理由を付加しなければならないのではないだろうか?

機関株主が防衛策の導入に反対するのは、導入されれば株価が下がるおそれがあるのと、高値で売却するチャンスを逃すことになるかもしれないから、及び経営陣が株主への配慮を欠く経営をする危険さえあるからではないのだろうか?
防衛策のない会社の株式なんかいつ買収がかかるかわからないから嫌だと思う株主は、そんなごたごたが始まる前に株式を売却すればすむことではないのだろうか?
あるはごたごたが始まってから、より高値で買い取ってくれる方に売るとか。

パネラーの公認会計士の先生は、大多数の会社が導入している方法をだめだという勇気が裁判所にあるか、と仰るが、それこそ蛮勇じゃないのか?
というか、そもそもその方法をあちこちにこれで大丈夫って売って歩いているんでしょう?

ブルドッグは、たまたま定時総会の時期だったので、定時総会で防衛策を導入できたが、そんなに都合のよいタイミングでなければ、臨時総会の招集をするのが大変、時間的余裕がない、という理由も挙げられていた。
そう言われると現実的には困難・・・。

面白かったのは、買収者には金銭ではなく、無議決権株式を割り当てるという方法で、これは無議決権株式の上場が認められたら、という条件つき。
現在東証が検討中とのこと。
無議決権株式の経済的価値って議決権のある株式と同じなんだろうか?
一定数以上の株式を保有すると、自動的に会社がその株主から株式を取得して、無議決権株式を交付する、というようなスキームになるのだろうか?
それとも、取締役会か総会かで濫用的買収者認定をして、その認定をされた株主の株式を会社が取得して、というスキームになるのだろうか?

なお、取締役会設置の株式会社の総会の権限は法律及び定款で定めた事項に限定されているので、それ以外の事項を総会決議事項としようとすれば、予め定款変更手続が必要。
・・これができないから困っているのでは?

パネラーの会計士の先生は、いとも簡単に濫用的買収者だから、という前提をおいて話をなさるが、実務においてその立証は困難だと思うし、立証に失敗したらスキームは全部ひっくり返るというリスクがある。
経営者に物を言えば濫用的買収者か?

大学院生だったころ、商法専攻の人達が株主総会と言えば総会屋対策というのが当たり前のようなことを言っていて、違和感があった。
だって議論するために集まっているんでしょう?株主は発言しないのが普通なの?
頭の中にあったのは、バイエルに勤務しているときに見たドイツバイエル社のパンフレットの写真。株主総会の風景。ロビーには商品が展示され、大勢の株主が和やかな雰囲気で集っていた。

シンポジウムの結論は、防衛策は、何もないより、何かあった方がまし、というもの。
買収側にとっては、株価が実際の価値より低い会社がねらい目とのことなので、日頃から株主にろくに配当をせず、遊休資産や含み資産をため込んでいる会社は、やはり何か手を打っておいた方がよいと思う。
もっともそういう会社の株主が、経営陣の言いなりに防衛策の導入に賛成してくれるかどうか知らないけど。


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企業不祥事を防止する社内体制の構築-山口利昭先生講演

雨のち曇り、ときどき雨。冬が終わりつつあるのだろう。

大阪商工会議所サービス産業部会で山口利昭先生講演「企業不祥事を防止する社内体制の構築」。
山口先生(ビジネス法務の部屋)の危機管理の講演なら聞いておかなくちゃ。
雨と寒さの中を本町から20分歩く価値は十分あり。
先週からへたくそな講演やら解説やらスピーチやらを続け様に聞かされてうんざりしていたのだが、さすがに山口先生の講演は上手い。先週以来のストレスを一気に解消するくらい面白かった。

山口先生の講演を聴いていてあらためて「不祥事」というのはいつどこで何の拍子で出てくるかわからないという怖さを知る。
マンションの耐震偽装を告発したイーホームズは、警察の執拗な捜査で耐震偽装とは何の関係もない増資の見せ金を立件されたとか、吉兆の女将は、記者会見で、先代に対してはどうお考えですか、と尋ねられたので、先代に対して申し訳なく思っている、と答えたら、質問の部分をカットして、女将は客には謝らずに先代に謝ったと報道されたとか。
もっとも、先代に申し訳ないという言葉を、客の方を向いていないと受け止める人って少ないと思う。先入観なく聞くと、「先代」というのは、店にとっての良心の象徴であり、大切に守るべきものを示す言葉だと受け止めると思う。憲法の「国民」が法制定時に存在した個々の日本人を指しているのではなく、現在及び将来に存する日本人すべてを含むのと似たような言語感覚で。
国民を操作しているつもりで悦にいっているマスコミが考えるよりも日本人は知的・・だと思うけど・・・府知事選の結果を見るとよくわからないなあ・・・。

山口先生のレジュメの1頁目を見てあれっと思ったのは、不祥事企業名は伏してあるのに、一つだけ名前が出ている。「不二家報道事件」
不二家が虚偽報道に抗議し、抗議を受けた報道機関の危機管理の分類。ちなみに本体の事件は「菓子製造関連」となっている。
本日の先生の講義の中に不祥事に関する虚偽報道に抗議することのメリットデメリットというのがあったが、まさにそれを示すかのようなレジュメの記載。

某ホテルの日教組集会拒否では、仮処分を無視したことよりも、宿泊キャンセルの業法違反の方が重大になりそうで、リスク管理はここまで想定してなされていたのかとの指摘。
会社からリスクマネジメント委員会(または顧問弁護士)に対してどのような内容の諮問がなされたのだろうかと考えてしまった。
仮処分を無視することのメリット・デメリットを検討し、評価せよ、との諮問なら、それに伴う予約キャンセルがどのような問題を引き起こすかは委員会の守備範囲から漏れてしまうのではないだろうか?
それともホテルのリスクマネジメント委員会なら、諮問になくても当然に業法を視野に入れた議論をしなければならいなのだろうか?
それとも、今回の対応は、宿泊キャンセルと業法違反による危機まで織り込み済みなのだろうか?

1時間半、盛りだくさんの内容で、あれこれ考えながら聞かせていただいた講演は、とにかく面白かった。


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内部統制シンポジウム

よく晴れているのに雪がちらついている。見かけよりずっと寒い。

会社法における内部統制のシンポジウム。
コンプライアンスについての講演で、食品で一番大切なものは安全性、二番が味、ブランドだの表示だのは三番目、安全面も味にも問題のない食品を捨てないというのは日本の重要な価値観だったはず、というはちょっと面白かった。
その先生によれば、順番を間違えて、ささいな表示に目くじらたてているうちに、食べたら生命に危険のある食品が出回っていたじゃないか、と。

中国産を国産と表示するのは、顧客の安全性に対する信頼を損なうから三番目の表示の問題から一番目の安全の問題に格上げされるのだろうか?
解凍して売っているのに、販売日に製造したと表示するのは、単純に三番目の問題かな。
トレハロースの表示漏れは、安全性に問題はないけど、味には影響するかもしれない。どちらかといえば三番かな。
重量順の記載なのに、順番が入れ替わっていたというのは、三番の問題だろう。
どうして事の軽重をつけずに目くじらたてて新聞が連日報道していたのだろう。暇だったのだろうか。

日経の記者さんの講演もあり、内部統制がしっかりした会社が不祥事を起こしたら、内部統制システムがしっかりしていたということを考慮した報道をするのか、とのテーマについて、答えは一切考慮しない、水に落ちた犬はたたくのが業界的に正しいこと。さらに不祥事を起こして世間の批判に晒されている会社は言い返さないから、「書き得」と言って、多少いいかげんな報道をしても大丈夫だとか。

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近畿税理士会との研究会(取締役の報酬の定め方)

小雨。ときどき曇り。気温が下がってきている。

近畿税理士会との研究会で、4問中3問が相続だったが、残り1問は会社法。
質問の問題意識がどこにあるのか、どうしてそれが税金と関係しているのか、今ひとつよくわからなかったけれど、税理士会からの質問は、株主総会で取締役の報酬の総額を決め、各取締役の報酬額は総額の範囲内で取締役会で決定する、とした場合、各取締役の報酬の額を取締役会ではなく、社長が決定してもよいか、また、顧問弁護士ならどうか、というもの。
回答は阿多先生。
総額が決まっていれば、株主総会との関係で、取締役のお手盛りという心配はない。
しかし、総額の範囲内でどう分けるかという問題は、取締役相互の利益相反の問題である。
株主総会から取締役会に委任された事項をさらに代表取締役に委任することになるが、各取締役がそれでよいというのなら、かまわないだろう、とのこと。
その委任の相手が顧問弁護士の場合、株主総会が取締役会に委任したのに、それを無視して顧問弁護士に委任するのは問題がある、顧問弁護士の意見を参考にして取締役会で決定するというのが妥当ではないか、とのことだった。

ただ、代表取締役に一任すると、代表取締役を監督するのが取締役会なのに、各取締役の報酬を代表取締役に一任するのはおかしい、という説(浜田説)があるとの解説もなされている。
そうすると、代表取締役に一任するのはなんとなく外から見て取締役会が機能不全になりそうな心配もあるから、顧問弁護士に決めさせようということなのかもしれず、代表取締役一任はよいが、顧問弁護士一任はだめというのもなんとなくすっきりしない。
代表取締役への一任決議を有効とするのは昭和31年の最高裁判決とのこと。
昭和31年と現在とでは、日本の社会も日本人の常識も幾分変化したかもしれない。
代表取締役一任なんて言わずに、株主総会で取締役会が決めろと決議されたのなら、その責任を全うしてもよいのではないかと思う。

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マスコミ発表の際の10のルール(佐々淳行先生)

晴れ。気温が上がり穏やかなお天気。

船場吉兆という高級ブランドがばたばたしていらっしゃるご様子。九州の現場が勝手にシールを貼り替えた、取引先から材料について嘘を言われていた、というような発表に対して、あちこちから反論されるという不思議。
食品の安全について世間様に虚偽の調査報告をすると消滅の危険さえあるということがわかったうえでの公表のはずである。
まさか、こんな状況で、取引先から派遣の従業員に至るまでみんなでかばってくれるだろう、などという根拠のない甘い見通してでいいかげなことなど言うはずがないから、反論に対しては徹底的に戦うというスタンスになるのかな?是非頑張っていただきたい。

友新会が佐々淳行先生に危機管理について講演いただいたときの、マスコミ発表の10のルール。
 (1) 嘘をつかない
 (2) 当然知っているはずのことについて知らないと言わない
 (3) ミスリードしない
 (4) 知ったかぶりをしない
 (5) 待たせない、逃げない
 (6) 会見日時を適切に設定する
 (7) オフレコを活用する
 (8) 資料はどんどん渡す
 (9) すなおな陳謝
 (10) 条件付き発表の活用

佐々先生によれば、人生最初のマスコミ発表で10項目ともクリアできる人はほとんどいない、たいていどの項目かで失敗するとのこと。
それにしてもまさか、(1)で躓いたといういうことはないよね。

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持分会社設立の目的?

晴れ。期待したほど涼しくならない。御堂筋に銀杏の実が落ちているのに季節感がなく奇妙な感じさえする。
お医者さんに行くと風邪ではなくアレルギーのようだったけれど、どちらにせよ気分がよくないことには変わりがない。

これから起業をする人が聞いて役立つ法律のセミナーということで、何が役にたつだろうと考え、会社にするか個人事業にするか、商号、雇用機会均等法、セクハラ、使用者責任、営業秘密、消費者契約法、公益通報、連帯保証、抵当権、債権回収等々事業をめぐるあれこれを想像するとどんどん範囲が広がりそう。

レジュメを作成していると、持分会社についてほとんど知らないことがよくわかる。
試験にも出なかったし、現実に見たこともないし、相談を受けたこともない。
なにより使い勝手がよくわからない。少なくとも一人で事業を起こして会社組織を作ろうと考えたときにわざわざ持分会社を作る人はいないのではないだろうか?
数名で会社を起こすのに、何事も全員一致の話し合いで決めたいというときにメリットがあるように思うんだけど。
そのほかに何か持分会社を作るメリットがあるのだろうか?


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厄除けのおまじない?

晴れ。暑い。こんな日に大阪でマラソンをするなんて信じられない。できれば日中は外を歩きたくないくらいなのに。

某所で、会社の株を20%以上所有している人がいることがわかったときに、第三者委員会の判断で、20%以上の所有者以外の株主に新株予約権を発行することができるという普通決議でしたらどうなるのか、ということが話題になった。
何それ?と思ったがこれがやたらと有効な買収防衛策になるという。
どうして、と尋ねたら、払い込み価格1円程度で新株が発行されたら現在の株式の価値が何分の1かになるから、この決議をしたと発表すると会社の株価は暴落し、株式を20%以上持っている人は財産的な打撃を受けるから、とのことだった。
そうかなあ?暴落した株をさらに買えばいいのでは?けど、それで新株が発行されたら比率が下がるからいたちごっこか。
というより、よくこんな無茶苦茶な決議が総会で通ったなあ。現経営陣が51%持っているのかしら?しかしそれなら一体どうして防衛策が必要だったんだろう?
会社の価値を高めるのがよい買収、下げるのが悪い買収という価値観からすれば、この防衛策は会社の価値を下げているようだし、そもそも現在の株主全員に財産的損害を与えている。決議の時点で株主は株価が下がると気づいていたのだろうか?
株を公開している限り、誰かが買うのだし、買ってもらうことで会社は資金を得ている。20%以上の株式を所有しているというだけで、経営者に買い取り請求をしたわけでも、本社を売却して配当しろとか言ったわけでもないとすると、有事の導入なのか平時の導入なのかどっちなんだろう?買った人の顔つきが悪いと有事か?有名なグリーンメーラーだと有事か?退職金つぎ込んだ素人さんだと平時か?
それにしてもこの防衛策は現経営陣の保護以外の目的なんてないのではないだろうかと疑われても仕方がないのでは。
仮に3分の2以上の特別決議で通ったとしても、相当性の点でアウトではないかと思うのだが、正面きって訴訟で争われなければ決議は無効にならないし、訴訟で争うとグリーンメーラーみたいなイメージがつくかもしれないということで訴訟にしない可能性が高い、だから簡単で有効な防衛策なんだとのこと。
なんだか乱暴な話だなあ・・・・・。

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事業承継と会社法(内藤良祐弁護士講演録)

晴れ。久しぶりに神戸地裁。車窓から見た大阪の空にはみごとな積乱雲だったが、六甲山の上には雨雲。三宮、元町とアナウンスを聞いているとちょっとした旅気分。

旅のお供は「事業承継研修② 事業承継と会社法」(内藤良祐弁護士)
私が言うのもおこがましいが、読んでいてふうんと感心するほどよくできている。
事業承継の定義に始まり、会社法を駆使して、できること、できないこと、できるけれど注意する点などが丁寧に解説されている。
とても本文18頁とは思えないほど内容が詰まっていてしかも読みやすい。
「日本におけるシンクタンクと呼べる組織は実は官庁しかないのではないかという危惧を持っているわけです。本当の意味で国民の方を向いて物を考える機関があるんだろうかということを考えた場合に、やはりそれを担うのは日弁連しかないのではないかという自負を持って、私どもは意見書などを書いているつもりです。」との著者の言葉を、読み進むにつれてこの著者にしてこの言葉ありと納得する。
大阪弁護士会共同組合発行。500円。お薦めの一冊。

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