老人大学講演会

晴れ。残暑が戻ってきたような陽気。

遺言・相続センターに堺の老人クラブから講演依頼。クラブ側からは、遺言・相続の話題だけでなく、高齢者詐欺の話題もということ、コーディネーターN先生、K先生が遺言・相続、私が高齢者詐欺、という分担で出かける。

老人クラブというから、茶話会のようなものを想像していたら、会場は立派な会館で、会場案内には老人大学となっている。途中で私語をする人もケータイをいじる人もなく、講演後には質問の手もあがる。「大学」の名は伊達じゃない。
聴講者多数で熱心に聞いてくださるうえ会場ののりもよいので、開始前は高齢者向けにゆっくりしゃべらないといけないのではと心配していたが、すぐにそんなことは忘れて思いっきりしゃべってしまった。

改正特定商取引法の施行までまだ1年以上もある。
せっかく今までまかり通っていた業者の対応が不適切なものであることが認知され、法律が改正されたのに、施行までのわずかの期間に被害にあって救済されないなんてことにならないなんてことになったら悔しい。

契約は慎重に。
クーリングオフは速やかに。
振込前によく確認。

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幸福なM&A

曇り。一日曇りらしいけど、いつ降りだしてもおかしくないような空の色。

某会派企画若手公認会計士との交流勉強会「若手弁護士のための会計ABCⅢ」。
会計士さんの話を聞いてもいまひとつよくわからないので、どうだろうなあとあまり期待せすに出かけたのだが、予想外に面白かった。
M&A専門の若手会計士さん3名の講演。
最初の講演は「M&Aのスキームと税務上の留意点」。会社法を使ったM&Aの仕組みの説明と、税制の説明。これならなんとかついていける。
二番目は「M&Aにおける企業評価」。
PER、EV、EBITDA、DCF・・・。・・??・・???・・??・・・・・・・。
やっぱりついていけないや。
と思っていたら三番目は「中小企業M&Aの注意点と成約事例」
M&Aの必要性、使われ方の説明から具体的な成功事例、失敗事例の紹介まで、興味深い。
後継者のいない、しかし優良な中小企業の経営者が思いきって会社を売却し、株主も従業員も取引先も売主も買主もハッピーになるというのが最善の形。
こんなにうまくいくためには、会社が優良であることや仲介者の努力も大切だが、売主と買主双方の人柄や姿勢が重要であるとの説明。
取引に際して不正直な人は向かない。正確な開示がなければ後でトラブルになる。
また、金を払えば会社が買えるという姿勢では買った後にうまくいくなくなるらしい。
失敗事例として買った会社にだらしのない従業員を送り込んで反発されたというものが挙げられ、成功事例としては自分の会社より大きな会社を購入し、社長と工場長と専務が購入した会社に出向き、一年間ひたすら購入先の従業員とコミュニケーションを取りながら率先して働き続け、ようやく社長として受け入れられ、経常利益が倍になったというもの。
なお、社長の個性でもっていた会社は売却には不向きとのこと。社長が週4日ゴルフをしていても大丈夫な会社というのが売りやすいらしい。
話を聞いているとなんだか仲人業みたい。
どうやって釣り合いのよい相手を探し出すのかが知りたかったのだが、営業秘密のようで、講演では相手探しに急ぎすぎてはいけない、という程度しかお話いただけなかった。


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激動の世界と日本(五百旗頭先生講演会)

晴れ。やや気温は低いが春らしいよいお天気。

五百旗頭先生講演会。タイトルは「激動の世界と日本」。
小泉さんの推薦で防衛大学校校長になられたという記事を見たことがある。どんな人がちょっと興味があって講演を聞きに行く。
政治学とは全人格的な学問なのか。高い識見、深い教養、円満な人格そして強い信念。これは素晴らしい。小泉さんの外交を批判していたのに、是非にと校長に呼ばれたとのこと。小泉さんの大きな功績だ。

岩倉使節団、征韓論から始まり、日露戦争の位置づけ、日中戦争へと至る過程、吉田茂の評価、戦後の米国の世界秩序への貢献、日本の平和的発展主義、日中関係、そしてアメリカがイラク戦争へと至る道等々興味深い内容が穏やかな語り口で語られる。
理想と信念に支えられた粘り強い政治と外交のみが豊かで平和な社会をもたらすのだということが疑いもない真実のように思えてくる。

エチケット、マナー、筋目のよさ、という言葉が随所に出てくる。
中国のアフリカ進出の仕方はマナーが悪い、米国の戦争は戦場のエチケット違反、筋目のよい国家が世界の世話役となることが望ましい等々、ちょっと普通の言葉の使い方とは違うようだけれど、仰ることはよくわかる。

イラク戦争には大義がない、日本のイラク派兵はすべきではなかった、と言いながら、米国のプラグマティズムは復元力がある、派兵はシベリア出兵の二の舞になるかと思ったがみごとに撤収したという評価。
ただ、これに関してだけは、陸自の撤収を大々的に宣伝しておきながら、より危険なバグダッドに空自を残しているのではないか、撤収は見せかけではないのかということが気にかかる。

そして日米中協議によるアジア太平洋秩序を築く必要性。
中国には日米同盟が中国を封じるのではないかという悪夢が、日本にはクリントン政権時代米中が組んで日本バッシングをしたという悪夢が、そして米には日中が組んで米を排除するのではないかという悪夢がそれぞれに
あるという。
日米中三者が協議によってアジア太平洋秩序を築くことでそれぞれの悪夢から解放される。
そして、これを縦糸に、日韓とASEANがゆるやかな経済と文化の交流を横軸に、温暖化問題に立ち向かうべきだと仰る。

そんな社会が実現すればどんなに素晴らしいだろう。
講演の間中、先生と一緒によい夢を見させていただいたような気分になる。極上の時間。

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民訴シンポジウム雑感

曇り時々小雨。涼しい。

先週の土曜の民事裁判シンポジウムの会派幹事会向け報告書を書かなければならないのだが、他の用事の後回しになってなかなか進まない。
パネリストに京大の山本克巳教授、大阪地裁の森裁判官をお迎えし、会場には東大の高橋教授や神大の鈴木教授など豪華な顔ぶれ。
テーマは「新しい民事訴訟を活用できているか」。

もっぱら実務の運用が話題になったために、森部長が「また私ですか、疲れました」と途中で冗談を仰るほどの活躍。
せっかくパネリストとして山本教授に来ていただいているのに、山本教授のことをよく知らないのではないかと思われる司会が上手く話をふらずにちょっともったいない気がした。
法社会学の先生もパネリストとしていらっしゃったが、想像力が欠如しているのか、思考が固いのか、どうしてこんなに自分の視野からしか物事を見ることができないのだろう。

司会が、市民の方からいくつかの質問が寄せられているというのを聞いて、ちょっと驚いた。
民事訴訟法は言うまでもなく手続法で、法律の中でも技術的な分野だ。
陪審員制度をとっている合衆国の刑事裁判でも、手続に関しては、専門家だけでやりとりをしている(実際に見たことはないが、アメリカの映画や小説だとそうなっているからそうなんだろう。)。

会場から感想を述べた高橋教授は格好よかった。受験生のときこの人の「民事訴訟法講義ノート」で勉強をした。無味乾燥に思えた手続法が生き生きと語られていた。
教授は、シンポジウムの間中ときどき感じてした違和感をずばりと言葉にしてくださった。「訴訟が迅速になされているのはわかった。しかし、適性と充実はどうやって達成するのか」。
集中証拠調べをすると、1日ですべてすむので、記録を読み返さなくてよいし、裁判官は全体像がわかりやすい。しかし、相手方が提出した陳述書だけから、主尋問の内容を想像し、反対尋問の準備をしなければならない。主尋問の内容を検討し、新たな証拠を探して反対尋問で主尋問の虚偽や矛盾を暴くということができないのだ。
特にアンフェアな相手にあたると困る。

鈴木教授の感想の言葉はもっと心地よかった。立法は妥協の産物だ。私が173条を入れるのをやめようと言ったのに、ある弁護士が強行に入れることを主張した。議論に時間がかかるのを考えて妥協した。今、実務で結果陳述がなされていない、する必要がない、というのを聞いて、妥協しなければよかったと思っている、というような内容だった。
民訴法が改正されたときに、173条はどうやって使うのか同僚と議論したことを思い出す。
法社会学のパネリストの教授は、結果陳述をするのが望ましいと仰ったが、それはないだろうと言いたくなるような理由が付されていた。

地裁本庁以外の裁判所でだが、登録間もないとき、弁論準備で裁判官が何もしないのに驚いて、争点整理をしてください、と言って嫌な顔をされたことをふと思い出した。
今では、そういうことは言わないようにしている。

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税務セミナー

全倒ネット近畿セミナー。公認会計士の先生方の連続講義。昨日のテーマは「再建型倒産手続きの税務」。
いつもながらよくわからない。出てもわからないのだが、出ないともっとわからないだろうと思うので、出ているのだけれど、落ちこぼれというか、聞いてもわからないものを聞いているのだから、気分的に落ち着かない。

おまけに、会場は公会堂の3階の小会議室で、何か違うのじゃないかと思うほど照明が薄暗い。きっとこの部屋は用途が違うのだと思う。
それでも講師の先生は大部のレジュメを配布し、熱心に講義をしてくださった。

それなりの規模の民事再生をするには、会計士か税理士の先生と組まないと危険だということはわかった。
免除益に課税されるのに注意という話は民事再生法ができたときから聞いていたが、それを実際に計算してみましょう、と練習問題を渡されても・・・・・。
さらに、オプションが増えましたと言われても・・・・・。

それはともかく、わからないなりに、内容は濃く、有益な話を聞いたという満足感はあるので、おすすめのセミナーです。
次回は、シンポジウム形式だそうです。

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パネル

個人情報保護法の改正に関するシンポジウム。
基調講演に続いてパネルディスカッション。
並んでいるのは、基調講演をされた刑法の園田教授のほか、保険会社の社員、町内会の会長等個人情報保護法施行以来どちらかと言うとお困りの方々。

内容はおいておく。
先日、欠陥住宅ネットの総会でも感じたのだが、パネルディスカッション形式が、ディスカッションになっていない。
司会が、誰それさんと指名して質問をし、それに答える形で、短い演説をしているように見える。
司会者は、自分が望む結論に会場の意見を誘導しようとしているように見える。
極端なことを言えば、司会は、反対意見が出ないような誘導的な質問をし、かつ、反対意見の人には質問をしないようにすることができるのだ。
見ていて楽しくないし、パネリストもあまり楽しそうでない。
司会の意見はおいておいて、パネリスト間で意見交換をするのでなければ、あの形式をとる意味がないように思うのだが。

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