M&Aハンドブック(大阪商工会議所)

暑い。連日暑いので、暑さに驚かなくなってきた。市役所の法律相談に来られた方に暑いですねえ、とふってみるが、こんな日に市役所まで相談に来る人たちは暑さなんかにかまっていられないのか、気にしていらっしゃらない様子。

大阪商工会議所が発行している「中堅・中小企業のためのM&Aハンドブック」
読みやすいし、結構内容はあるし、700円と値段も手頃。
末尾に事例集がついていて、16例の成功事例があがっている。
年商1億円なくても事業内容によっては買い手がついたとか、赤字会社でも売れたとか、ハッピーな事例ばかりがあがっている。
失敗事例もつけておいてもらったら、どういうときにはうまくいかないのかわかってよいように思うのだが、会議所にすれば、最初からあきらめられると困る、というか、一度は相談に来てほしいというのがあるから、失敗事例は挙げないのだろうな。
これを読んでいると、シナジー効果を狙ったとか、東京の事務所がほしかった地方の類似業者といった組み合わせで、突拍子もない組み合わせなんてないから、買い手は案外身近にいるのかも。
自分が育てた会社を身内に継いでもらいたいというのは人情かもしれないけれど、適当な後継者がいないのに無理をするより、売れるときに売ってしまった方が、というのは他人の言うことで、生来の農耕民族で、財産は代々子が承継するものだと染みついている日本人には、会社を売ることに感傷的になるなという方が無理かもしれない。美田を遺さず、を実践するのはむつかしい。
最初の第一歩は身売りというイメージを払拭することから。

| | Comments (0)

事業承継

曇り。暑いことは暑いのだけれど、風が強く変なお天気。
NHKで「尾崎豊のいた夏」。CDでしか知らなかった彼の映像を初めて見る。22年も前の映像。
できることなら生きていてほしかった。大量消費される娯楽品として作られたものではなく、思索を紡いだ言葉を全身で表現している歌だから手垢がつかないのだと思う。
「甘いと笑うのもよくわかったから」・・・少年が夢を語るのはなんと危険な行為なんだろう。

日弁連から事業承継支援実務家リストへの登載についてのアンケート。
興味のある分野なので、弁護士、税理士、会計士の友人に声をかけてチームを組み登録。
アンケートの中に、事業承継ガイドラインの解説の研修を受けたかというのがあったので、そのときの研修速報を購入する。
解説によれば、従前はもっぱら税理士さんの仕事だったようだ。
弁護士のところにくるのは、承継に失敗した段階がほとんどだろう。承継に失敗したのだろうなと思われる事案を何件かみたことがある。
他の業界で自分の仕事をきちんとしている息子を高齢の親が呼び戻して、しかし会社の実権は死ぬまで譲らない。となると急遽交代したとき新社長(息子さん)は困惑するだろう。かといってあまりに早く交代してしまうとせっかく創業したのに、自分のものでなくなってしまう。
自分の財産のことだけなら、自分で好きに使ってあとはどうなろうと知らない、ですむけれど、従業員がいるとなるとそんな身勝手なことはできないし、取引先のこともある。会社が動いていれば設備は利益を生む装置だが、たたたむとなると処分に手間と費用のかかる困ったゴミ。
承継に失敗した後の片付け段階ではなく、承継計画をたて、円滑にそれをすすめる段階からお手伝いできればいいなあ。


| | Comments (0)